「はだしのゲン」閲覧制限は当然の事

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「はだしのゲン」は、昨年12月に死去した漫画家の中沢啓治さんが、真実の原爆体験を基にして描いた貴重な作品で、芸術的にも歴史的にも世界的に貴重な作品であることは認める。この作品は、同氏が6歳の時、広島の爆心地から1・3キロで被爆し、父や姉、弟、妹を亡くした体験を基に描いた自伝的作品。1973年に週刊少年に掲載された。

しかし如何に貴重な名作であろうとも、幼い子女に直に閲覧を許すには、余りにも刺激が強すぎる。松江市教育委員会が一時、閲覧制限を行ったことは、妥当であり、適切である。特に、作品中に、日本軍の兵士が、敵兵の首を切り落とす残虐な場面が描写されているとすれば、これは、少年少女にとっては、正に極めて不適切な場面である。しかも作者は原爆による被爆体験はあるが、戦場体験は無い。この問題となる場面は、作者の余り定かではない伝聞による場面お描写である。しかも日本軍の残虐さを象徴する場面お描写である。誇張された史実に基ずく描写の可能性もある。 

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その後、閲覧制限の撤回を求める陳情書に、松江市教育委員会が屈服したのは、極めて残念なことである。せめて閲覧に年齢制限を設定する要に、再度、考え直してはどうか。

自虐史観を旨とする朝日新聞は、諸手で閲覧許可に賛成しているようであるが、いかがなものであろうか。


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(参考1)「はだしのゲン」閲覧制限要請を撤回 松江市教委「手続き不備」 (2013.8.26 16:53)産経http://sankei.jp.msn.com/life/news/130826/edc13082616570001-n1.htm
漫画「はだしのゲン」の閲覧制限の撤回を求め、松江市教育委員会に陳情書を提出する堺市の樋口徹さん(左)=26日午前、松江市役所
漫画「はだしのゲン」の閲覧制限の撤回を求め、松江市教育委員会に陳情書を提出する堺市の樋口徹さん(左)=26日午前、松江市役所
 松江市教委が市内の小中学校に漫画「はだしのゲン」の閲覧制限を求めたことをめぐり、市教委は26日、臨時の教育委員会会議を開き、暴力描写や歴史認識について内容に踏み込む突っ込んだ議論は避け、「手続きの不備がある」として制限要請の撤回を決めた。
 市教委は昨年12月、事務局の判断だけで校長会で制限を求めたが、今月に問題が報じられて以降、教育委員に説明せずに決定した過程に批判が相次いだ。このため今月22日、教育委員に報告した上で改めて協議、結論を先送りしていた。
 この日は委員5人全員が出席。事務局が経緯などを説明した後、協議に入り、暴力描写や歴史認識については「過激な描写はあるが物語全体に影響することではない」「歴史認識は制限の理由ではなく、改めて問題にする必要はない」などの意見が出て、突っ込んだ議論はされなかった。一方、制限要請に至った過程を問題視する声は相次ぎ、制限要請を撤回して各学校の判断にゆだねる形で決着した。
 作品をめぐっては昨年8月、市民が君が代批判などの内容が「子供たちに誤った歴史認識を植え付ける」と市議会に学校図書館からの撤去を陳情した。議会は同12月に「図書館に置くか置かないかの判断に議会が立ち入るべきでない」と不採択とする一方、旧日本軍が首を切るなどの史実かどうか不明な場面を一部の議員が問題視。「市教委の判断で適切に処置すべきだ」と指摘したため、市教委が当時の教育長ら幹部5人で協議、教育的配慮が必要だとして閲覧制限の要請を決めていた。
【はだしのゲン 作者死去】全10巻計1000万部売り上げ、英語やロシア語など18カ国語に翻訳(2012年12月25日付の記事)

(参考2)「はだしのゲン」閲覧制限、松江市教委が撤回 (2013年08月26日21時35分) 朝日デジアルhttp://digital.asahi.com/articles/OSK201308260031.html?ref=comkiji_txt_end
 【藤家秀一】原爆や戦争の悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」が松江市立小中学校の図書室で自由に読めなくなっている問題で、市教育委員会は26日、市教委事務局の手続きに不備があったとして、閲覧制限を撤回することを決めた。制限の是非には踏み込まなかったが、結果的に子どもたち一人ひとりが自由に読書する権利が守られることになりそうだ。
トピックス「はだしのゲン」
 教育委員会会議に参加した教育委員5人の全員一致の結論。学校の自主性に任せることになったため、(自由に読める)開架式にしていた学校では元の運用に戻るとみられる。
 閲覧制限問題は、戦争の描き方や発達過程にある子どもたちへの配慮などをめぐり様々な議論を呼んだ。
 内藤富夫・教育委員長は会見で、学校現場に(許可がないと閲覧ができない)閉架の要請をした市教委事務局の対応について、閲覧制限を決める前に教育委員に相談しなかったなどの事情を挙げ、「要請までの過程で手続きに不備があった」と結論づけた。
 会見に先立つ教育委員会会議では「情報があふれる社会で、一定の制限を加えることは、子どもの知識に偏りが生じる恐れがあり、発達にマイナス」などの意見が出された。
 市教委は22日に教育委員会会議を開き、対応を検討したが、結論を先送りにしていた。
 この問題をめぐっては昨年12月、市教委が「(旧日本軍によるアジアの人々への残虐行為など)作品中の暴力描写が過激」などとして閉架図書にするように市立小中学校の校長会で要請。学校により対応にばらつきがあったため、市教委は1月の校長会で閉架を徹底するよう再び要請していた。要請は当時の市教委の事務局レベルの判断で決められ、教育委員会会議に報告されていなかった。
 市教委によると、今回の措置をめぐって22日までに市に寄せられた意見は電話722件、メール1614件、ファクス140件、郵便物60通に上った。賛成が約600件、反対が約1800件という。
 市の調査では市立小学校35校、中学校17校のうち約8割の図書館で「はだしのゲン」が置かれている。
 「はだしのゲン」は昨年12月に死去した漫画家の中沢啓治さんが、6歳の時、広島の爆心地から1・3キロで被爆し、父や姉、弟、妹を亡くした体験を基に描いた自伝的作品。1973年に週刊少年ジャンプ(集英社)に連載を始め、単行本は汐文(ちょうぶん)社版など650万部を超すベストセラーとなり、約20カ国語に翻訳されている。

(参考3)ゲン」読む自由戻った 松江市教育長「混乱をおわび」 (2013年08月27日00時16分) 朝日デジタル
松江市教委が問題にした「はだしのゲン」の一場面。中学校の卒業式で君が代斉唱を求められたゲンが、日本軍が中国でした行為を批判し、天皇の戦争責任を考えている。汐文社版10巻から=汐文社提供
 「はだしのゲン」が元のように自由に読める――。26日、松江市教育委員会が閲覧制限を撤回した。だが、独断で決定し、学校現場に強制と受け取られる要請をした事務局の一連の対応に、教職員や保護者は不信感が拭えない。
 午後2時30分から松江市役所で始まった市教育委員会会議の臨時会議は、すべて公開された。教育委員から厳しい意見が相次いだのは、市教委事務局が独断で「ゲン」の閲覧制限の要請を決断したことだった。
 「(事務局の)一部の人が協議して学校にお願いしたことは問題がある」「学校の意見を聴きながら協議する必要があった」
 要請のきっかけは、昨年8月に「子どもに間違った歴史認識を植え付ける」として、自営業者が市議会に出した小中学校からの作品の撤去を求める陳情だ。
 同年10月、当時の事務局幹部5人が「ゲン」全巻を読破。作品の中に残虐な描写があったことから「子どもが自由に手にとって読むとトラウマが残る」などとして、「対策が必要」と独断で結論づけた。
 市教委事務局は、12月中旬と年明けの1月、市立小中学校の校長会で「ゲン」の閉架を要請。しかし、教育委員会会議には報告していなかった。
 閉架の要請の理由を「作品中の暴力描写が過激」としたことも議論に。「過激な表現はあると思うが、全体のストーリーに大きく影響することではない」「保護者に聞くと、原爆が落とされたシーンの方に衝撃を受けていた」
 閲覧制限そのものについては、「一律に見せないというのは問題では」という意見も出たが、踏み込んだ議論には発展しなかった。
 会議後の記者会見で、委員らは「描写の受け止め方は人それぞれ。今回は手続きに一番問題があった」などと述べ、手続きに問題があったことを強調した。
 教育委員の一人で、市教委事務局トップの清水伸夫教育長は「結論は真摯(しんし)に実行していきたい」とした上で、「混乱させたことを、改めておわびする。近く校長会を開いて、学校の自主性を尊重する取り扱いについて説明したい」と話した。

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