北朝鮮拉致問題で、米政府は「テロ支援国家指定」を復活せよ!!!

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拉致の疑いのあるスネドンさんの家族。(左から)兄のジェイムズさん、母のキャサリーンさん、父のロイさん=27日午後、成田空港(天野健作撮影)(注)

米国は、中国のチベットや東トルキスタンでの民族差別や虐待、さらには中国国内の人権・運動家への政府による迫害には、極めて関心が強く、人権擁護と尊重を掲げて、しばしば中国を非難する。ところが、北朝鮮に関しては、大陸間弾道ミサイル、ウラン濃縮、核実験等に関しては、極めて厳しく非難するが、北朝鮮内部の人権問題については、全く無頓着である。米国の同盟国である韓国も、米国に歩調を合わせたかのように、北朝鮮の人権問題については無関心である。そして米韓両国とも拉致問題に関しては無関心である。

北朝鮮の中では、先軍政治のあおりを受けて、食糧不足のために餓死する国民がいる。脱北者については、厳しい刑が待っており、人によっては、公開処刑を受けたりする。軍と支配階級の人々以外は、極めて厳しい差別社会である。さらに最も特筆すべき北朝鮮の大罪は、大韓航空機・爆発事件、ラングーン事件、日本人拉致事件などであり、これらは前総書記・故金正日によって行われた重大なテロ行為である。これらのテロ行為の罪を、清算することなく、彼はこの世を去った。

米国の北朝鮮に対するテロ支援国家の指定が行われたのは、上述した大韓航空機爆破事件の起きた翌年の1988年のことであった。それ以来、20年以上の間、この指定が続いたが、北朝鮮は、6ヶ国協議の枠の中で、核開発及び弾道ミサイル開発の中止と引き換えに、テロ支援国家指定解除を米国に迫り、当時のブッシュ大統領とライス国務長官は、まんまとこの罠に嵌まって、北朝鮮の要求を呑んでしまった。これが2008年1月11日のことである。この時、日本の安倍首相や家族会のメンバーは、ブッシュ大統領と面談して、日本の拉致問題の未解決を理由に、テロ支援国家指定解除の決定の撤回を迫ったが、『「テロ支援国家指定」は米国の国内法であり、日本の要求によって影響されることはない』と、ライス国務長官が厳しく拒否したのは有名な話である。それ以後、4年が経過したが、テロ支援国家指定の解除と引き換えに、核開発とミサイル開発が中止されることは、全く無かった。 米国は、結局、北朝鮮に騙された。

米国はこれに懲りず、 2月29日に、
北朝鮮と既に中止されているはずの核実験やウラン濃縮、長距離ミサイル発射の停止と、モラトリアム(一時停止)履行確認を目的とした寧辺の核施設への国際原子力機関(IAEA)査察団受け入れ
を条件として、食糧支援に合意した。米国は、核開発と弾道ミサイルの開発中止と引き換えに食糧支援を北に約束し、新指導者・金正雲氏に賭けた。しかしこの合意も亦、4月13日の北朝鮮による人工衛星打ち上げと詐称する弾道ミサイルの打ち上げと失敗によって、完全に覆された。

米国は、従来、北朝鮮を甘く見過ぎている。これは功を急ぐせいでもあろう。北朝鮮外交官は交渉相手の米国・外交官の心理をよく読んでいる。巧みに心理の狭間に割り込んで騙し通す。この国、北朝鮮は、簡単には約束を守る国ではない。このような国にたいしては、制裁を科すこと以外に道はない。しかもこの国に対しては、制裁の程度を厳しくすることが重要であろう。日米韓が厳しく制裁を科し、中ロがこれに対抗して北朝鮮を守るという構図は変わらないだろうから、日米韓の制裁が、中ロの援助を遥かに上回る程度のものとする必要がある。

更に制裁内容を、核実験やウラン濃縮、長距離ミサイル発射だけではなく、さらに進めて、人道問題の改善をも取り上げるべきである。この際、米国は、『北朝鮮による拉致問題の解決』にも積極参加すべきである。そして米国は、この際、北朝鮮に対して、「テロ支援国家指定」を復活させるべきである。これは米国の国内法であるから、中ロの顔色を窺う必要はない。


現に米国は、その国民を、少数とは言え、北朝鮮に拉致されている。米国は、この現状をどう見ているのであろうか。(参考1)の28日の産経の報道は、
米ユタ州出身のデイビッド・スネドンさんが拉致の可能性がある
ことを伝えている。この際、米国は、北朝鮮に対して、拉致問題を重要人権問題として取り上げるべきであり、彼等は前大統領や前国務長官の顔を潰すことを恐れず、早急に「テロ支援国家指定」を復活させるべきである。

(注)(参考1)より借用。産経新聞社に謝意を表する。

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(参考1)北の拉致疑いの米国人家族ら初来日、28日に拉致問題国民大集会 2012.4.27 22:09 産経http://sankei.jp.msn.com/world/news/120427/kor12042722110005-n1.htm
 北朝鮮に拉致された疑いのある米国人の両親らが27日、28日に開かれる拉致問題の国民大集会に出席するため、初来日した。松原仁・拉致問題担当相や家族会との面会も予定されている。
 拉致の可能性があるのは、米ユタ州出身のデイビッド・スネドンさん=失跡当時(24)。
 スネドンさんは2004年8月、留学中の中国・雲南省で突然失跡した。米民間調査機関「北朝鮮人権委員会」の調べでは、同省は当時、脱北者が東南アジアへ脱出するルート上にあり、北朝鮮が脱北を防止するため工作員を派遣していたとされる。
 スネドンさんの父、ロイさん(76)は「米国政府は拉致問題に冷たい。日本の被害者の家族とよく話し合い、解決に向けて行動していきたい」と話した。拉致問題の国民大集会は28日午後2時から、東京都千代田区の日比谷公会堂で開催される。




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