「北朝鮮に拉致された『特定失踪者』の方々の早期帰還を!」について

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10日午後、成田空港へ到着の中井洽元拉致問題担当相(注)

北朝鮮に拉致された『特定失踪者』の方々の早期帰還を! (作成日時 : 2012/01/10 16:59)」について

筆者は、先の記事 『北朝鮮に拉致された『特定失踪者』の方々の早期帰還を! (作成日時 : 2012/01/10 16:59)』の中で、10日のFNNの報道を引用し、
民主党の中井 洽(ひろし)元拉致問題担当相が9日、中国東北部で北朝鮮の宋日昊(ソン・イルホ)日朝国交正常化交渉担当大使と極秘に会談した。中井氏は、2011年7月にも吉林省長春市で宋氏と極秘に会談しているが、今回の会談は、金正日(キム・ジョンイル)総書記の死去後は初めてとみられ、拉致問題の再調査実施など、日朝交渉の再開の条件などについて話し合ったものとみられる。
ことを述べた。
10日の産経の報道『(参考1a)、(参考1b)』は、これをより詳しく報道している。それによると、
(1)今回の中井氏と北朝鮮側との極秘接触は22年秋以降4回目である。
(2)今回の交渉相手は北朝鮮の宋日昊(ソンイルホ)・日朝国交正常化担当大使であり、9日と10日にわたり、会談した。
(3)野田首相はこの会談で、拉致問題の打開に向け、北朝鮮の意向を探るよう指示した。
(4)中井氏は北朝鮮側に、
●平成20年8月以降、中断している日朝協議を再開し、日本人拉致問題の再調査開始を要求した。
●「拉致問題が解決するならばいつでも北朝鮮に行く」との野田首相の意向を伝えた。
(5)この会談には、拉致問題対策本部のベテラン職員が、「公務の出張」として認められた形で同行している、
(6)日朝関係筋によると、今回の日朝協議は、金正日総書記死去後、政権を引き継いだ金正恩氏側が早期実現を求めたという。北朝鮮は米国にも食糧支援を要請しており、金正恩氏が、権力基盤を固めるために食糧や資金を緊急に調達したいと考えた可能性が大きい。
(7)これまで北朝鮮側は「拉致問題は解決済み」との態度を変えなかったが、今回の協議の背景に、北朝鮮の国内情勢に切迫した事情があるとすれば、事態打開に向け、何らかの譲歩をする可能性も否定できない。
いずれにしても、拉致された日本人全員が帰国せねば意味がない。 政府は政府認定の17人だけでなく、特定失踪者277人の所在の確認と、その人達全員の帰国を実現せねばならない。北朝鮮が、直ちに拉致された人々の所在と生死の現実を、どの程度に明らかにするかは、今のところ定かではない。そもそも、人道上許せないことを、やっておきながら、それを食糧支援のカードに使おうとする。これ自体許し難いことである。

日本政府は飽くまでも、拉致被害者全員の帰還、さらには北朝鮮国内での日本の警察による拉致被害者搜索への北朝鮮の公安の全面協力との引き換えに食料支援を行うことを前提とせねばならない。

北朝鮮が、仮に、拉致問題解決に同意したとしても、上記のような問題が残っている。何とも歯痒い話である。

(注)この写真は、(参考1a)に掲載の写真を借用した。産経新聞社に謝意を表する。

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(参考1a)中井氏が10日も北朝鮮と協議 首相が事前に了承 (2012.1.10 22:53)産経 (1/2ページ)(http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120110/plc12011022580013-n1.htm)
 民主党の中井洽(ひろし)元拉致問題担当相は10日、前日に続き中国東北部・瀋陽で北朝鮮の宋(ソン)日(イル)昊(ホ)・日朝国交正常化担当大使と協議し、10日夜に帰国した。政府筋によると、野田佳彦首相は今回の極秘協議を事前了承し、拉致問題の打開に向け、北朝鮮の意向を探るよう指示したとみられる。
 一連の協議で、中井氏は北朝鮮側に平成20年8月を最後に中断している日朝協議の再開による日本人拉致問題の再調査開始を要求したとされる。首相は昨年10月、拉致被害者家族に「拉致問題が解決するならばいつでも北朝鮮に行く」と表明しており、こうした意向も伝えたもようだ。
 中井氏による北朝鮮側との極秘接触は22年秋以降4回目。昨年7月にも菅直人首相(当時)の了承のもと中国で宋氏と会談し、昨年8月中旬にも4回目の協議を行う予定だったが、菅氏の退陣により延期された。
 前回の会談では、拉致問題対策本部の職員が「私的な休暇」扱いで同行し、事前に海外渡航の届け出がなかったとして口頭注意を受けた。政府関係者によると、今回も同じ職員が同行しているが、「公務の出張」として認められているという。
(参考1b)<中井氏が10日も北朝鮮と協議 首相が事前に了承
2012.1.10 22:53 (2/2ページ)
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120110/plc12011022580013-n2.htm
 一方、日朝関係筋によると、今回の日朝協議は、金正日総書記死去後、政権を引き継いだ金正恩氏側が早期実現を求めたという。北朝鮮は米国にも食糧支援を要請しており、金正恩氏が、権力基盤を固めるために食糧や資金を緊急に調達したいと考えた可能性が大きい。
 これまで北朝鮮側は「拉致問題は解決済み」との態度を変えなかったが、今回の協議の背景に、北朝鮮の国内情勢に切迫した事情があるとすれば、事態打開に向け、何らかの譲歩をする可能性も否定できない。
 10日夕、成田空港に到着した中井氏は、記者団に囲まれたが「何もありません。話したくないから話せません」と口をつぐんだ。藤村修官房長官は10日の記者会見で「民主党議員の海外活動であり、政府として説明する立場ではない」と政府の関与を否定した。

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