竹島「不法占拠」と「法的根拠のない実効支配」との相違?

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今日、3月4日の午前中の参議院予算委員会で、自民党の山本一太議員が、『韓国による竹島の実効支配は不法占拠ではないか』と尋ねた。これに対し、前原外相は、一貫して『韓国実効支配は「法的根拠がない」』と答え、山本議員が何度聞き質しても、この返答を変えなかった。さらに答弁者が枝野官房長官に交代して、「法的根拠がない」という答弁を繰り返した。

外務省のホームページでは、『(参考1)』では、『不法占拠』と明記している。少なくとも自民党政権下では、自民党政権までは、『不法占拠』という言葉を使っていたはずである。
しかし民主党になってから、方針が変わったようである。(参考3)の2月22日の記事は,

昨年4月の衆院外務委員会で、岡田克也外相(当時)も枝野氏と同様に日本政府の立場を表明するのを拒否し、自民党から「間違ったメッセージを韓国に与えることになる」と攻撃されていた。
と述べていることからすると、「前原外相や枝野官房長官もこの考えを踏襲した」と云うことである。

既に枝野官房長官は、(参考3)が示すように、

2月22日午前の記者会見で、韓国が不法占拠している竹島について「わが国の立場は従来、明確に申しあげてきている。改めて繰り返すことは、わが国の国益に沿ったものではない」と述べ、竹島が不法占拠されていることに対する日本政府の立場を表明することを拒否した。
そうである。

(参考2)の朝日の記事が示すように、2月22日に先立つ2月16日に、韓国の金星煥外交通商相が来日し、前原外相と会談している。その会談内容は
●前原氏は、韓国企業が北方領土での事業参加に関心を示していることなどを念頭に北方領土は日本固有の領土との立場を強調した。韓国に自制を促した。
●今春の竹島をめぐる(我が国の)教科書検定が両国関係に悪影響を与えないよう全
   力を尽くす。
●金氏は在日韓国人ら永住外国人への地方選挙権付与の実現へ日本側の取り組みを重ねて要請したが、前原氏は「しっかりと議論する必要がある」と述べるにとどめた。
である。

この内容から、どうやら竹島問題と北方四島問題が、日韓間でバーターにかけられた感じだ。さらに韓国側は外国人地方参政権問題まで持ち出して、日本を牽制した。上述した2月22日の枝野官房長官の記者会見は、2月17日の日韓会談の日本側の結論を韓国に伝えるメッセージでもあったと捉えることができる。

元々、昨年から、竹島に関する民主党の態度に腰が引けている状態が見受けられたが、さらに2月17日の日韓会談が背景にあって、今日の参議院での政府側の「法的根拠がない」
という返答が出てきた。

しかしこの言葉は意外と重大である。『韓国による竹島の実効支配は不法占拠である』が、はないか』が、『韓国による竹島の実効支配は法的根拠がない』に変ってしまった結果、『韓国による竹島の実効支配の非難は法的根拠がない』に変ってしまう可能性があるからである。


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(参考1)http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/" target="_blank">外務省 竹島問題http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/" target="_blank">http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/
竹島の領有権に関する我が国の一貫した立場
1.竹島は、歴史的事実に照らしても、かつ国際法上も明らかに我が国固有の領土です。
2.韓国による竹島の占拠は、国際法上何ら根拠がないまま行われている不法占拠であり、韓国がこのような不法占拠に基づいて竹島に対して行ういかなる措置も法的な正当性を有するものではありません。
※韓国側からは、我が国が竹島を実効的に支配し、領有権を確立した以前に、韓国が同島を実効的に支配していたことを示す明確な根拠は提示されていません。

(参考2)北方領土での事業参加 韓国に自制を促す 2011年2月17日 東京新聞・朝刊(htttp://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2011021702000041.html)
 前原誠司外相は十六日夜、来日した韓国の金星煥(キムソンファン)外交通商相と都内の飯倉公館で会談した。前原氏は、韓国企業が北方領土での事業参加に関心を示していることなどを念頭に北方領土は日本固有の領土との立場を強調した。北方領土をめぐるロシアとの関係悪化など菅政権の外交が行き詰まりを見せる中、韓国に自制を促した形だ。
 竹島問題を明記した中学校学習指導要領の社会科解説書に基づく教科書検定結果が今春に発表されることを踏まえ、「日韓関係の全体に悪影響がないように希望する」と冷静な対応を要請した。
 両外相は会談で六カ国協議再開には北朝鮮の具体的な行動が必要との方針を確認。北朝鮮のウラン濃縮活動は国連安全保障理事会決議などに違反するとして、安保理の場で「国際社会の懸念が、適切な形で示されるべきだ」との認識で一致した。
 二〇〇四年十一月以来中断している経済連携協定(EPA)締結交渉の再開に向け、二回目の局長級協議を四月に実施することで合意。金氏は在日韓国人ら永住外国人への地方選挙権付与の実現へ日本側の取り組みを重ねて要請したが、前原氏は「しっかりと議論する必要がある」と述べるにとどめた。

(参考3)枝野氏、「竹島不法占拠」言及は「国益沿わない」と、日本の立場表明を拒否2011.2.22 11:07 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110222/plc11022211080008-n1.htm
 枝野幸男官房長官は22日午前の記者会見で、韓国が不法占拠している竹島(島根県)について「わが国の立場は従来、明確に申しあげてきている。改めて繰り返すことは、わが国の国益に沿ったものではない」と述べ、竹島が不法占拠されていることに対する日本政府の立場を表明することを拒否した。
 枝野氏は、竹島が不法占拠されている現状への政府の認識について「従来申しあげてきている通りだ」との発言を繰り返した。その上で「平和的解決のために有効な方策を不断に検討し、必要な施策を実施してきている。問題の平和的な解決をはかるため粘り強い外交努力を行っていく」と述べた。
 竹島をめぐっては、昨年4月の衆院外務委員会で、岡田克也外相(当時)も枝野氏と同様に日本政府の立場を表明するのを拒否し、自民党から「間違ったメッセージを韓国に与えることになる」と攻撃されていた。

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