北方四島で、ロシアに擦り寄る中国と無為無策の日本政府

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ロシアと中国は、いわば同盟国である。それを象徴しているものに、上海協力機構がある。2001年初頭に中央アジアの安全を守るために中ロが中心になって設立された。これまでに共同軍事演習なども行われ、将来は中ロが中心となった軍事同盟に発展する可能性がある。さらに昨年(2010年)9月27日、メドベージェフ大統領と 胡錦濤国家主席は、人民大会堂で会談し、共に手を携え、進取開拓し、両国の戦略的協力パートナーシップを新たな水準へ高めるべく努力する考えで一致している。 これについては、「人民網日本語版」2010年9月28日の記事『(参考1)』を参照されたい。

中ロ・両国がこのような親密な関係にある時に、中国が、ロシアによる北方四島の開発の誘いに乗らないはずがない。中国にとっては、北方四島に関して日本とロシアがどのような関係にあるかについては、何の関心もないのである。中国はロシアに協力することによって、日本の恨みを買うことなどには、少しも意に介していないのである。

中国は、東シナ海でのガス田開発や尖閣諸島の領有主張など、日本の権益や領土を侵すことには、何らの躊躇もしない侵略国家であることを考えれば、今回のロシアの北方四島・共同開発への誘いに飛びつくのは、我が国にとっては、極めて不当ではあるが、彼らにとっては極めて当然のことなのである。

もっと穿った見方をすれば、いずれは日本列島を占領して、西太平洋へ進出しようとしている中国は、同じく西太平洋への進出を狙っているロシアに、北から日本列島を蚕食されてしまっては困るのである。ロシアの日本蚕食が北方四島で止まることを狙って、それ以上の蚕食を牽制するというのが、中国の本音かもしれないと疑いたくなる。

ただ、16日のサーチナの報道 『(参考2)』 は、中国の別の本音の一端を述べている。その文章は、
「日本が(中国の参画)で不愉快さを感じることは理解できる」と論じる一方、「わが国の対外政策は、みずからの利益にもとづくもので、他人が喜ぼうが、不愉快になろうが、関係ない」と主張して、「いわんや、南クリル群島の帰属問題は、第二次世界大戦の果実として配分されたものだ。(現状を)変更することは、第二次世界大戦の結果を改変するものであり、日本は望むだろうが、中国もロシアもともに反対する」
と記している。この文章を見る限り、中ロ・双方仲良く、共通利益分かち合おうという中国側の気持ちが窺われる。それにしても、この言葉は、ロシアと中国自身の利益のみしか考えない横柄極まる物言いである。そして北方四島の帰属問題は、第二次世界大戦(に勝利した側が得るべき当然)の結果であると肯定している。いかにも思い上がった一方的な考えである。戦後60年以上を経て、今なお、このようなことを言っているこの人物は、実際に第二次世界大戦のことを知らない人なのである。

『(参考2)』で述べてある上記の考えは、差金まで、必ずしも中国の本音ではなかったように思える。昨年11月2日(火)の新華社通信の報道『(参考3)』から、その一端がうかがえる。この中で、新華社通信は、
日本は北方四島の領有関係について、1885年に(ロシアから)確認を得ている。それは、日露和親条約(下田条約)によるもので、両国が択捉島と得撫島(ウルップ島)の間に国境線を設けた
という 事実に触れている。新華社が中国政府の御用新聞であることを考えると、この考えは、昨年の暮れの中国政府の考え方と見なして良いと思われる。

このような『(参考3)』の考えは、上記の『(参考2)』の考えに掻き消されてしまったように思える。このような情勢に対して、日本政府は、何らの打つ手も持たない。これではますます他国に侮られるばかりである。それどころか、ロシアや中国は、日本国内の世論の乱れや菅内閣の支持率低下を視て、この時とばかりに、ますます日本を侮辱し、日本に不利な施策を打ち出している。

日本人には、身を賭して日本を守ろうという気迫がなければならない。
今や、平和憲法の護持を金科玉条とし、侵略が始まってる現実の危機的情況を視ようとせず、このような国際情勢を無視して、日本の領土を守ろうとしない輩は国賊である。そのような輩は日本人であることを止めてもらいたい。今こそ、日本人は目覚めるべき時である。


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(参考1)胡錦濤主席とメドベージェフ大統領が会談ーー戦略的協力パートナーシップを強化へ http://j.people.com.cn/94474/7153151.html
(参考2)中国専門家「北方四島はロシア領。わが国は開発に大胆に参画せよ」 2011/02/16(水) 10:52 サーチナ http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0216&f=politics_0216_010.shtml
  北京師範大学国際関係研究所の李興所長は、ロシアが実効支配を続ける北方領土(北方四島、ロシア名は南クリル群島)の開発に、中国は大胆に参画せよとする文章を発表した。環球網が同文章を掲載した。
■「日本が不愉快に感じても、関係ない」
  李所長は、中国が開発に「大胆に参画すべき」理由としてまず、同諸島自然資源、エネルギー、レアメタルなどの資源に富んでいることを挙げた。まず必要とされるのは、道路、橋、港湾などのインフラ建設で「まさに、中国が強みを持っている分野」と指摘し、地理的に近いことからも「中ロがウィン・ウィンの関係になり、双方とも利益を得ることができる」と主張した。
  北方四島の主権問題については、日ロに深刻な対立があることを紹介した上で、「南クリル群島はロシアに帰属する。第二次世界大戦前後の一連の国際条約の取り決めにもとづく」、「これらの条約にはヤルタ会議、ポツダム宣言、サンフランシスコも含まれる。米国も当事者であり、(中国が開発に参画しても)米国の反発を招くことはない」と主張した。
  「日本が(中国の参画)で不愉快さを感じることは理解できる」と論じる一方、「わが国の対外政策は、みずからの利益にもとづくもので、他人が喜ぼうが、不愉快になろうが、関係ない」と主張して、「いわんや、南クリル群島の帰属問題は、第二次世界大戦の果実として配分されたものだ。(現状を)変更することは、第二次世界大戦の結果を改変するものであり、日本は望むだろうが中国もロシアもともに反対する」と記した。
■「リスクはない。深刻に考える必要なし」
  尖閣諸島については、北方四島と同様に「第二次世界大戦の果実として中国に帰属することになった」と主張。ただし「背後には米国がある。米国は、(釣魚島=尖閣諸島)が日米安保条約の対象になると明言した」、「両島(北方四島と尖閣諸島)の帰属問題で、中ロには共通の立場と共通の利益がある」と論じた。
  李所長によると、中国が北方四島の開発に参画することは、日本に対して圧力をかけることになり、尖閣諸島問題で中国側に有利な結果を導くことに結びつく。ロシアは民族性からしても北方四島を日本に返還する可能性はなく、中国側が開発に参画しても「リスクはまったくない。深刻に考える必要はまったくない」という。(編集担当:如月隼人)

(参考3)中国・新華社 「北方領土は1855年から日本の領土」 1: エビ男(神奈川県):2010/11/02(火) 13:02:38.85 ID:ykQi8XQP0 サルでもわかる速報http://primestage.blog118.fc2.com/blog-entry-887.html
新華社:北方領土問題を解説「日本は1855年に領土として確認」
 新華社は運営するウェブサイト「新華網」に2日、「北方四島の問題の由来」と題する解説記事を掲載した。領有権の帰属については直接触れなかったが、日本の主張を比較的多く紹介した。
 冒頭で、ロシアのメドベージェフ大統領が1日に国後島を訪れたことで、日本の前原誠司外務大臣が抗議したと、最近の動きを紹介。続いて、北方四島とは日本の北海道の北東海上にある択捉、国後、色丹および歯舞の4島を指し、地理的に重要であるだけでなく、良港があり漁業資源も豊富と、一般的知識を記した。
 続いて、「日本は北方四島の領有関係について、1885年に確認を得た」と紹介。具体的に詳しくは書かなかったが、日露和親条約(下田条約)で、両国が択捉島と得撫島(ウルップ島)の間に国境線を設けた事実に触れた。
 サハリン(樺太)南部については、「日露戦争後、日本が占領」と解説。1945年のヤルタ協定に「サハリン南部と近隣のすべての島を、ソ連に返還することが盛り込まれた」、「千島群島はソ連に返還する」ことが盛り込まれたと紹介した。ソ連軍が北方四島を占領したのは1945年で、ソ連は単独で1946年2月、千島群島、南サハリン、歯舞、色丹を自国領土に編入すると宣言したと、紹介した。
 1956年10月の日ソ共同宣言ではソ連が「日ソ平和条約を締結後、歯舞と色丹の両島を日本に返還することを認めた」経緯にも触れ、
ソ連を継承したロシアと日本の間に平和条約は締結されていないことを紹介した。
 領有権の主張については、「ロシアは第二次世界大戦の日本敗戦を利用し、不法占領をしている」との日本側主張を紹介し、次に、ロシア側の「第二次世界大戦の帰結であり、現状を変更すると第二次世界大戦を否定することになる」との主張を掲載した。
 同記事は、北方四島をあらわす地図も併載。北海道ともサハリンとも異なる色で表示した。北方四島、択捉、国後、色丹、歯舞と、日本側地名を使った。メドベージェフ大統領が国後島を訪れたことを紹介する部分だけ、「南千島群島(日本側呼称は北方四島)」と表記した。




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