小沢氏は幹事長を止めるべきか?

東京第5検察審査会は、4月27日、民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の収支報告書・虚偽記入事件で、小沢氏を「起訴相当」とする議決をした。その議決要旨は、『(参考1a)、(参考1b)』に述べてある。

要は「陸山会」に次のような疑いがかかった。
①小沢一郎氏の所有する何等かの金(業者からの闇献金かもしれない、あるいはそうでないかもしれない金)4億円を原資として、土地を購入しておきながら、その後、銀行から同じ4億円近い金を融資してもらい、この融資してもらった金で土地を購入したように見せかけた。
②上記の土地購入時期を、銀行融資の時期後であるかのように偽装した。このため、土地売却者が、土地の登記変更時期(陸山会側へ土地が移る時期)を、銀行から4億円を融資して貰った時期以降まで伸ばすように工作した。

これらの疑いは、秘書だけでは行い得るものではなく、小沢氏の関与が濃厚と判断されるということなのであろう。したがって小沢氏の起訴は免れないということであろう。

検察が起訴するか否かを決定するのは3か月以内である。期限の7月26日は、参院選挙の始まる時期である。国民にこれだけの疑惑を持たれている人が、民主党の幹事長として参議員選挙の采配を振るうのは、「如何にも疑惑を表明した国民を愚弄するものである」という風に考えるのが自然であり、常識的である。

ところが、(参考2)によれば、鳩山首相や輿石東参院議員会長は、、「このまま頑張っていただきたい」と述べ、幹事長続投を支持したり、「参院選勝利に向かって、どんなことがあろうとも一致団結する」と、小沢氏続投を支持している。この二人は、政治資金規正法では共に泥まみれの人たちである。その人たちが、小沢氏を参院選の総帥として支持したいのは、同じ汚れを持った人同士の同志愛のようなもので、あるいは人情かもしれない。しかし、これは民主党の特に指導部の都合である。国民の目線には、強い違和感を与えるものである。

ただ、鳩山内閣の閣内では、小沢氏続投を疑問視する向きもある。これがどの程度に広がりを見せるであろうか。しかし小沢氏を続投させることについては、鳩山首相の考えに変化はないようである。くわしくは(参考3)~(参考6)を参照されたい。民主党の今後が見ものである。

*******************(終わり)*******************

(参考1a)【小沢氏「起訴相当」】東京第5検察審査会の議決要旨 (1/2ページ)
2010.4.27 23:02
(http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100427/crm1004272303048-n1.htm)
 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の収支報告書虚偽記入事件で、小沢氏を「起訴相当」とした27日の検察審査会議決の要旨は次の通り。
 【容疑内容】
 小沢氏は陸山会の代表者。真実は陸山会が、平成16年10月に代金約3億4千万円を支払い、東京都世田谷区の土地を取得したのに、
 (1)会計責任者の元公設秘書大久保隆規、元私設秘書の衆院議員石川知裕の2被告と共謀の上、17年3月ごろ、16年分の収支報告書に、土地代金の支払いや土地を記載しないまま、総務大臣に提出した
 (2)大久保、元私設秘書池田光智の2被告と共謀の上、18年3月ごろ、17年分の収支報告書に、土地代金分を含む約4億1500万円を事務所費として支出し、土地を17年1月7日に取得したと虚偽記入し、提出した-ものである。
 【審査会の判断】
 石川、池田両被告の、収支報告書を提出する前に、小沢氏に報告・相談したとする供述がある。小沢氏は、いずれの年の収支報告書についても、提出前に確認せず、担当者が真実ありのままを記載したと信じて了承していたと供述しているが、きわめて不合理・不自然で信用できない。
 小沢氏が否認していても、以下の状況証拠が認められる。
 (1)小沢氏からの4億円を原資として土地を購入した事実を隠ぺいするため、銀行への融資申込書などに小沢氏自らが署名、押印し、陸山会の定期預金を担保に金利(年額約450万円)を支払ってまで銀行融資を受けるなど、執拗な偽装工作をした。

(参考1b)【小沢氏「起訴相当」】東京第5検察審査会の議決要旨 (2/2ページ)
2010.4.27 23:02
(http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100427/crm1004272303048-n2.htm)
 (2)土地代金を全額支払っているのに、売り主との間で、17年度分の固定資産税などを陸山会で負担するとの合意書を取り交わしてまで本登記を翌年にずらした。
 (3)工作は、小沢氏が多額の資金を持っていると周囲に疑われ、マスコミに騒がれないための手段と推測される。
 (4)絶対権力者である小沢氏に無断で、大久保被告らが資金の流れの隠ぺい工作をする必要も理由もない。
 総合すると、小沢氏と大久保被告らとの共謀を認定することは可能。判例に照らしても、絶大な指揮命令権限を持つ小沢氏の地位と3人の立場などを考慮すれば、小沢氏に共謀共同正犯が成立するとの認定が可能だ。
 政治資金規正法の趣旨・目的は、政治資金の流れを広く国民に公開し、その是非についての判断を国民に任せ、民主政治の健全な発展に寄与することだ。
 (1)「秘書に任せていた」と言えば、政治家本人の責任は問われなくて良いのか。
 (2)「政治家とカネ」にまつわる政治不信が高まっている状況で、市民目線からは許し難い。
 小沢氏を起訴して公開の場(裁判所)で真実の事実関係と責任の所在を明らかにすべきだ。これこそが善良な市民としての感覚だ。

(参考2)首相「このまま頑張って」 小沢幹事長続投を支持 (2010年4月28日10時46分)朝日http://www.asahi.com/politics/update/0428/TKY201004280105.html?ref=reca
 鳩山由紀夫首相は28日午前、資金管理団体の土地取引事件をめぐり検察審査会が「起訴相当」と議決した民主党の小沢一郎幹事長の処遇について、「このまま頑張っていただきたい」と述べ、幹事長続投を支持した。首相官邸で記者団の質問に答えた。
 議決の内容については、「政府の立場でものを申し上げるのは検察の判断に予断を与えることになるから、何も申し上げるべきではない」と述べるのにとどまった。
 民主党の輿石東参院議員会長も同日の同党参院議員総会で「参院選勝利に向かって、どんなことがあろうとも一致団結する」と、小沢氏続投を支持した。
 土地取引事件をめぐっては、東京地検特捜部が政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で告発された小沢氏を不起訴(嫌疑不十分)とした処分に対し、東京第五検察審査会が27日に「起訴相当」と議決。小沢氏は同日、「何もやましいことはない」と述べ、幹事長辞任を否定していた。

(参考3)前原国交相、小沢氏の辞任に期待 「参院選に影響ある」と懸念 (2010.4.30 09:56) 産経http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100430/stt1004300956001-n1.htm
  訪米中の前原誠司国土交通相は29日夕(日本時間30日朝)、ワシントン市内で記者会見し、民主党の小沢一郎幹事長が「政治とカネ」の問題で検察審査会から「起訴相当」の議決を受けたことについて、「責任ある立場の人は本人が決断すべきだというのが私のポリシーだ」と述べた。同時に、夏の参院選への影響について「ある」と明言し、小沢氏の自発的な辞任に期待感を示した。
 参院選への具体的な影響については、「検察は当初、起訴には証拠が不十分であると判断したが、検察審査会で『起訴相当』であると議決された。それを検察がどう判断するかだ」と指摘。さらに、「それ以前に(小沢氏の)3人の秘書が逮捕されている。そういうことも含めて参院選への影響はある」と語った。
 28、29両日、共同通信社が行った世論調査で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題が5月末までに決着しなかった場合、「首相を辞めるべきだ」が54.4%と初めて過半数になったことに関しては「閣僚の一人として(コメントは)差し控えたい」と述べるにとどめた。
 一方、東アジア情勢に関しては、韓国艦船の爆発沈没に言及し、「北朝鮮の関与がささやかれている中で朝鮮半島情勢も極めて微妙だ」との認識を表明。同時に、中国について「20年間10%以上の防衛費の増強を行い、公表数字の2倍以上の国防費があるといわれており、日本近海での示威活動を活性化させている」と指摘、日米同盟の強化が重要だとの考えを示した。

(参考4)枝野氏も小沢幹事長辞任に期待感 「参院選に影響ある」 (2010.4.30 11:18) 産経http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100430/stt1004301118004-n1.htm
 枝野幸男行政刷新担当相は30日午前、閣議後の記者会見で、民主党の小沢一郎幹事長が検察審査会から起訴相当の議決を受けたことについて、「(参院選に)影響があるのは間違いない。幹事長の役割は選挙に勝つことで、いろいろ考えていると思う。(進退は)自身が政治家としての責任に基づいて判断することだ」と述べ、小沢氏の自発的な辞任に期待感を示した。
 一方、仙谷由人国家戦略担当相は小沢氏の進退について、「鳩山由紀夫首相と2人で判断されるべき事柄だ」と述べた。

(参考5)菅副総理「小沢氏の説明不十分」「参院選影響心配」 (2010.4.30 11:52) 産経http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100430/plc1004301152006-n1.htm
 菅直人副総理・財務相は30日午前の記者会見で、民主党の小沢一郎幹事長が検察審査会から起訴相当の議決を受けたことに関し「国民から見て十分な理解を得られる状況にない。本人がもう少し国民に説明することが必要ではないか。参院選への影響も心配される」と述べ、政治とカネの問題に関する小沢氏の対応は不十分との認識を示した。
 ただ、小沢氏の進退については「鳩山由紀夫首相は『このまま頑張ってほしい』と言った。その判断に従いたい」と語り、小沢氏の幹事長続投を支持した。
 菅氏は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設問題で政府が迷走していることに関し、「普天間問題も心配しているが、私の役目は経済や財政だ。この問題の方が扱いを間違えると、国民が大きなマイナスを受ける。そこに全力を集中することが今の私の立場だ」とも語った。

(参考6)首相「参院選に影響ある」と語るも小沢氏に「頑張っていただきたい」 (2010.4.30 19:16) 産経http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100430/plc1004301919008-n1.htm
 鳩山由紀夫首相は30日夜、民主党の小沢一郎幹事長が自らの資金管理団体をめぐる政治資金規正法違反事件で、検察審査会から「起訴相当」との議決を受けたことに関し、「当然、参院選には影響はあると考えるべきだ」との認識を示した。ただ、小沢氏続投の方針については「変わりない。頑張っていただきたい」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。

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    Excerpt:  確かに検察審議会の11人全員が「起訴相当」とした事が日本国民全体の声じゃないかもしれない。  同じように、鳩山・L・由紀夫総理やオザーリン幹事長が言っていた「国民の皆さんが民主党を選んだ」も日.. Weblog: すきま風 racked: 2010-05-01 15:20