日本人拉致の解決は、北朝鮮人民の人権回復に比例する!!!

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ワシントンで
3月31日、ワシントンで語る黄・元朝鮮労働党書記(注)

北朝鮮の黄・元書記(『(参考1)』を参照)は、モスカや日本に学んだ哲学博士の学位を持つ超インテリである。彼は北朝鮮の思想の学問的指導者として、北朝鮮にチュチェ思想 『(参考2)、(参考3)』を植え付けた。この思想は、
マルクス・レーニン主義を基本として、自分の運命の主人は自分自身であり、自分の運命を開拓する力も自分自身にある。故に、革命と建設の主人公は人民大衆であり、革命と建設を促進する力も人民大衆の側にある。
ことを主張している。これが北朝鮮の金・一家による専制主義国家の運営理念となったことは極めて不思議なことである。何故なら、このチュチェ思想は、革命は人民大衆によって行われねばならないことを主張しながら、逆に人民が政府によって専制支配される金正日体制の精神的理念となっているからである。

黄氏は、このような専制主義体制になじまなかったのであろうか、あるいは自分の考えと異なる方向にチュチェ思想が利用されることに違和感を持ったのであろうか。1997年、チュチェ思想に関する講演のため来日した直後、帰路の中国の北京で秘書の金徳弘(キム・ドッコン)と共に韓国大使館に赴き、亡命を申請した。以来、黄氏は韓国に亡命した人物として、韓国政府の庇護下にある。

黄氏が書記を務めた北朝鮮・金正日・政権は、依然として、自国の人民の人権を無視した強権政治を行っている。自国の人民の人権を無視する政府は、同様に他国の国民の人権についても無視する。特に日本との間には国交はなく、彼らからすれば、日本は敵性国家である。彼らは「日本人を拉致して返さないという重大な人権侵害」などは意に介しない。筆者は確たる証拠資料は持っていないが、黄氏は、2~3年前に、
『拉致問題を解決する前に、先ず北朝鮮の金正日・専制の軍事政権を崩壊させ人権を回復させねばならない。日本の拉致問題は必然的に解決する』
と言ったことがある。それは、確かにそうであろう。しかし、北朝鮮を崩壊させることは容易ではない。容易ではないがゆえに、北朝鮮の崩壊を待たずに、拉致被害者を救出したいというのが日本政府や、家族会の願いである。

そして、彼は、今回も少し形を変えて、3月31日にワシントンの同じような事を言った。それは(参考1)の朝日の記事によって明らかである。その記事によれば、
拉致は「率直に言って大きな問題とは思わない」とし、第2次世界大戦中の日本による朝鮮人被害者と拉致被害者の数を比べて「相対的にささいな問題」と指摘。 「日本の懸念ももっともだが、国際的な場でより関心を集めるには、北朝鮮の人権侵害問題の本筋と関連づけるべきだ」と強調した。
と言っている。上記の赤字の部分には、少なからぬ違和感を持つが、北朝鮮の人権回復には賛成である。筆者は以前にも、北朝鮮問題(拉致問題)の解決には、核・ミサイルの実験禁止と人権問題解決を包括的に解決する考えを、(参考5)や(参考6)の記事で発表した。

ここで問題になるのは、中国がこのような人権問題と核・ミサイル問題の抱き合わせ解決にどのような態度を見せるかである。中国自身が北朝鮮と相互援助条約を結んでおり、中国は北朝鮮の人権問題をどう見るかという問題がある。北朝鮮の政治体制は中国の政治体制とよく似ている。そして人権問題についても、中国は北朝鮮以上の問題を持っている。北朝鮮にのみ文句を言って自分の国の人権問題を棚に上げておくことはできない。したがって中国は、北朝鮮にたいする周囲からの、少なくとも日米韓からの人権問題改善への圧力にたいしては、北朝鮮と一緒になって、少なからぬ抵抗を示す可能性がある。日米韓中国の妨害を排除するような、何らかの措置が必要であろう。もし北朝鮮への制裁を持って臨むとした場合、中国にその制裁を減殺させないような配慮を強く望む必要はあろう。

*****************(終わり)*******************


(参考1)黄長ヨプ 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%84%E9%95%B7%E3%83%A8%E3%83%97

(参考2)主体思想 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%BB%E4%BD%93%E6%80%9D%E6%83%B3

(参考3)平成19年の北朝鮮による思想攻撃!!!  (作成日時 : 2007/04/24 04:06) 東郷 幹夫の思いつくまま日記http://mikitogo.at.webry.info/200704/article_25.html

(参考4)拉致「大きな問題とは思わない」 黄・元書記が米で講演 (2010年4月1日10時48分) 朝日http://www.asahi.com/international/update/0401/TKY201004010121.html?ref=goo
 【ワシントン=村山祐介】北朝鮮から韓国に亡命した黄長ヨプ(ファン・ジャンヨプ、ヨプは火へんに華)・元朝鮮労働党書記が3月31日、訪問先のワシントン市内で講演した。日本人拉致問題について、1997年2月の亡命前から「被害者が通訳として使われていたことは知っていた」としつつも、自らの関与は完全に否定した。
 関係者によると、黄氏は4~8日に訪日し、中井洽・拉致問題担当相と面会する予定。だが、黄氏は拉致問題について、北朝鮮にいた当時は「多忙で、問題に関与する理由も興味もなかった」と説明。被害者数などの詳細は「知らなかった」と述べた。
 拉致は「率直に言って大きな問題とは思わない」とし、第2次世界大戦中の日本による朝鮮人被害者と拉致被害者の数を比べて「相対的にささいな問題」と指摘。「日本の懸念ももっともだが、国際的な場でより関心を集めるには、北朝鮮の人権侵害問題の本筋と関連づけるべきだ」と強調した。
 訪日の目的について「日韓、日米韓の連携強化に役立つため」とし、拉致被害者家族とも「要請があれば喜んで再会する」と話した。実現すれば拉致被害者家族との面会は2003年のソウル以来となるが、「大きな違いはないだろう」とも語った。
 黄氏は金正日(キム・ジョンイル)総書記も学んだ金日成(キム・イルソン)総合大学で総長を務めるなど要職を歴任し、北朝鮮の国家イデオロギー「主体思想」の創始者として知られる。訪米は2003年10月以来で、2回目。

(参考5)米国は北朝鮮の「核と人権」の包括的解決を! (作成日時 : 2009/09/18 16:48) 東郷幹夫の思いつくまま日記 (http://mikitogo.at.webry.info/200909/article_9.html
(参考6) 北の安全の保証は「核放棄」と「人権尊重」の両方である! ( 作成日時 : 2009/09/23 15:44 ) 東郷幹夫の思いつくまま日記http://mikitogo.at.webry.info/200909/article_10.html



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  • 北朝鮮による拉致被害者の救出運動を盛り上げよ!!!

    Excerpt: ここでは、まず最初に、日本国憲法の中で、人権尊重について規定している幾つかの条項を列挙してみたい。このため、(参考1)の筆者の記事で述べた条項、第11条と第13条の他に、第18条とと第31条を追加した.. Weblog: 東郷 幹夫の思いつくまま日記 racked: 2010-07-28 07:20