これでいいのか?閣内・完全不一致のインド洋給油問題!!!

民主党・政権の中で、我が国の外交と防衛・安全保障の問題が、未だに明確になっていない。

(参考1)の7月26日の日経の記事を参照にすれば、選挙前には、当時、幹事長であった岡田克也氏はインド洋での自衛隊の給油活動への対応について「政権を取れば、派遣の場合、国会事前承認のための法改正もできるし、必要な修正を加えて給油活動の延長を認めることもあり得る」と微妙な発言をしていた。給油活動の反対派をなだめて、給油活動を続けるととれる発言と受け止めることができた。そしてマニフェストには「給油活動停止」を入れなかった。これは国民の給油活動賛成派の反感を買うことを恐れたせいもあろう。そして岡田氏のこの動きは、事前の駐日・米国大使や、新任と共に来日したクリントン国務長官らの説得があったのかもしれない。

筆者は、鳩山首相が、9月23日午前、ニューヨーク市内のホテルで、オバマ大統領と約30分間会談した折に述べたことについて、記事『鳩山・オバマ会談の問題点 (作成日時 : 2009/09/24 11:22) 東郷幹夫の思いつくまま日記 (http://mikitogo.at.webry.info/200909/article_11.html)』の中で、
『鳩山首相は、来年1月で「インド洋での給油活動を停止したい」とは言わなかったが、それに近いことを言った。すなわち、アフガンでの援助活動は「民間人の再教育」に力を注ぎたいと言った。謂わば、「給油活動」を止めて、その代りに「民間人再教育活動」でお茶を濁そうというわけである。要は、『アフガン戦線に実戦部隊は派遣したくないし、給油活動にも参加したくない』という意思表示である。世界各国がアフガン戦線に参加していると言うのに、これが許されるのであろうか』
 と述べた。

民主党・政府のインド洋給油活動にたいするこのような否定的態度は、米国並びにその同盟国をひどく悩ませている。(参考2)の10月1日の読売新聞の記事は、その一端を表している。米国のゲリー・ラフェッド作戦部長は9月30日のワシントンでの講演で、「海自がインド洋の給油活動から撤収した場合の影響」に関する日本メディアの質問にたいし、、「いくつかの海軍艦艇は、給油寄港の必要が生じ、作戦活動に空白が出る」と述べ、困惑を語ったそうである。この記事は、『このような分かり切った愚劣な質問をする日本人記者の意識の低さは、日本政府の意識の低さをを世界に宣伝した』ようなものだ。

『アフガン戦線に実戦部隊は派遣したくないし、給油活動もしたくない』という意思表示は、(参考3)や(参考4)の報道にも現われている。
(参考3)の9月23日の北海道新聞の記事は、9月22日午後の国連本部での日英首相会談と外相会談の内容を報道している。それによれば、日英外相会談では、ミリバンド氏は岡田克也氏にたいし、「海自のインド洋での給油活動は非常に重要であり継続をお願いしたい」と求めたが、岡田氏は「衆院選を通じて単純延長はないと言ってきた。今後よく検討していきたい。ただ、今後のアフガニスタン支援では、職業訓練や就職支援に力点を置きたい」と述べた。
 また、首相会談でブラウン首相は「給油活動の続行」を要求したのに、鳩山首相は「それよりも、反政府武装勢力タリバン兵を社会復帰させるため職業訓練し、生活を安定させ、アフガン全体を平和にする道が考えられる」と指摘したそうである。
さらに(参考4)によれば、5日、英国のマンデルソン民間企業・規制改革担当相が、わざわざ官邸を訪れ、鳩山首相と会談し、続いて岡田外相とも会談したそうである。そしてマンデルソン氏は、海自のインド洋での給油活動の継続を要請下にもかかわらず、首相は「アフガニスタンの平和と安定に貢献していきたい」とし、「いかなる協力が、テロとの戦いに従事している国々から評価されるか検討していきたい」と述べたそうである。

最近、米国は、直接、日本にインド洋給油活動を要請しない。恰も英国を介して、それを日本に要請しているように見える。11月に米国のオバマ大統領が訪日する。それまでには、はっきりした日本の態度を決めておかねばなるまい。いつまでも態度を曖昧にしておくわけには行かない。

アフガンの平和支援のためにタリバン兵に職業訓練をすることに名を借りて、インド洋給油活動の拒否するのではなくて、そのような職業訓練も行い、インド洋の給油活動も続けるという結論もあってよいのではないか。アフガン作戦は同盟国の米国が行っている。世界の多数の国が、米側の支援のためにこの戦争に参加し、同盟国の日本だけが参加しないわけには行くまい。
しかも英国からわざわざ要人が来日し、再三、給油活動の延長を要請している。
このような時に、閣内が不統一では困る。(参考5)は、北沢俊美防衛相は給油活動の延長はあり得ないと主張し、長島昭久防衛政務官は、根拠法の新テロ対策特別措置法に国会事前承認条項を盛り込むことで活動延長を認める考えを主張していることを報じている。さらに社民党党首の福島瑞穂消費者行政担当相は、条件付きでも活動延長に反対する考えを表明している。

これにたいし、岡田外相は、防衛省内の意見の相違は、省内で調整すべきだとし、福島氏の反対意見にたいしては、「与党3党の政策合意には、給油の話は具体的には書いてない」と述べている。岡田外相はもっとはっきりした見解を述べるべきである。

民主党は、事ここに至っては、早急に給油活動の開始に踏み切るべきである。鳩山由紀夫首相や菅副総理は、給油再開へのはっきりした態度を早急に示すべきである。北沢防衛相が、あくまでも給油活動の延長に反対するのであれば、防衛相の更迭を行うべきである。何故、このような人物を防衛相にしたのか、鳩山内閣の人事に疑問を持つ。

***************(終わり)********************


(参考1)インド洋での給油活動延長、容認に含み 民主・岡田氏
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090726AT3S2401V24072009.html
 民主党の岡田克也幹事長は24日の記者会見で、衆院選で政権を獲得した場合、来年1月に期限切れとなるインド洋での自衛隊の給油活動への対応について「政権を取れば法改正もできる。必要な修正を加えて(延長を)認めることもないとはいえない」と述べた。事前の国会承認や国連決議の有無などを判断材料に、延長の可能性に含みを持たせたものだ。
 岡田氏はインド洋給油法が成立した2001年当時の状況について「(事前の)国会承認さえ入れば賛成する考え方だった」と説明。ただアフガニスタンのタリバン政権の崩壊などを挙げて「法案がスタートした時とかなり状況が違っているのも事実。それも含めて全体が検討の対象になる」との考えを示した。
 民主党はこれまで給油活動の延長に反対する方針を示してきた。しかし、今回の衆院選マニフェスト(政権公約)では、給油活動に関する記述そのものを削除しており、政府・与党から「方針がぶれている」などと批判を受けている。(25日 01:32)

(参考2)米海軍幹部、給油中止なら「対テロ活動に影響」
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091001-OYT1T00862.htm
【ワシントン=小川聡】米海軍制服組トップのゲリー・ラフェッド作戦部長は30日、ワシントンで行った講演で日本メディアからの質問に答え、海上自衛隊がインド洋の給油活動から撤収した場合、「いくつかの小国の海軍艦艇は、(対テロ海上阻止)活動に加わる前に(給油のため)寄港しなければならず、その分の空白が活動に影響する」と語った。
 日本からの給油に頼るパキスタン海軍などを念頭に、作戦効率の低下に懸念を示したものだ。
 給油活動の継続を望むかとの問いに対しては、「活動を高く評価しているが、日本政府が決めることだ」と述べるにとどめた。

(参考3)英外相、インド洋給油延長を要請 「生活安定を」と鳩山首相 (09/23 12:39、09/23 17:07 更新)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/2009syuinsen/190343_all.htm
lニューヨークの国連本部で英国のミリバンド外相(右)と握手する岡田外相=22日(代表撮影・共同)
 【ニューヨーク共同】日英両国の首相、外相が22日午後(日本時間23日午前)、国連本部で相次いで会談した。外相会談で、ミリバンド氏は岡田克也氏に民主党が来年1月の撤収を検討している海上自衛隊によるインド洋での給油活動について「非常に重要であり継続をお願いしたい」と求めた。
 岡田氏は「衆院選を通じて単純延長はないと言ってきた。今後よく検討していきたい」と述べるにとどめた。一方、今後の日本のアフガニスタン支援として、職業訓練や就職支援に力点を置く考えを示した。
 また、首相会談で給油活動に関する見解をただしたブラウン氏に対して鳩山由紀夫氏は「アフガンの将来にとって、日本が最良の貢献を行うには、いかなる形が良いか考えていく」とした上で「反政府武装勢力タリバン兵を社会復帰させるため職業訓練し、生活を安定させ、アフガン全体を平和にする道が考えられる」と指摘した。

(参考4)英閣僚が鳩山首相にインド洋での給油活動継続を要請 2009.10.5 18:32
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091005/plc0910051833012-n1.htm
 鳩山由紀夫首相は5日、官邸で英国のマンデルソン民間企業・規制改革担当相と会談した。
 マンデルソン氏は、民主党が来年1月の撤収を検討している海上自衛隊によるインド洋での給油活動の継続を要請。首相は「アフガニスタンの平和と安定に貢献していきたい」としながらも、「いかなる協力が、テロとの戦いに従事している国々から評価されるか検討していきたい」と述べるにとどめた。
 マンデルソン氏は引き続き岡田克也外相とも会談した。

(参考5)「防衛相らは意見調整を」インド洋での給油延長問題で岡田外相 2009.10.6 17:54
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091006/plc0910061754013-n1.htm
 岡田克也外相は6日の記者会見で、来年1月で期限切れとなる海上自衛隊のインド洋給油活動をめぐる北沢俊美防衛相と長島昭久防衛政務官の発言の食い違いについて「防衛省内の話だ。北沢氏と長島氏の間でよく意見調整をすべきだ」と指摘した。
 同時に「政府のメッセージとしては『単純延長はない』という言い方で統一している」と重ねて強調した。
 長島氏は、根拠法の新テロ対策特別措置法に国会事前承認条項を盛り込むことで活動延長を認める考えを主張。一方、北沢氏は「延長という選択肢はあり得ない」と明言し意見の不一致が表面化している。
 岡田氏は、条件付きでも活動延長に反対する考えを表明した社民党党首の福島瑞穂消費者行政担当相については「与党3党の政策合意には、給油の話は具体的には書いてない」と述べた。




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