八ッ場ダム問題で民主党は説明責任を果たしていない!!!

画像

住民代表らを前にあいさつする谷垣総裁(注)

谷垣・自民党総裁が2日、八ッ場ダムの建設予定地を訪れ、地元住民と意見交換し、そのあとダム建設予定地をつぶさに見学したことは、誠に時宜を得たものであった。そして(参考1)の47NEWSの記事によれば、
(1)「皆様が心配されている原因を作ったことは、私たちが政権交代を許してしまったこと」だと謝罪した、
(2)「特定の事業を血祭りに上げようとする」民主党を批判した、
(3)「建設の中止を求めてゆく」ことを強調した、
そうである。

この谷垣総裁の手厚い態度は、地方の住民の幸福と利益を顧みない民主党の横暴さに比べれば、天と地の相違である。民主党に投票した日本国民は、事実は、選挙での民主党の宣伝といかに異なり、地方をないがしろにしているか、逆に自民党の方が、いかに地方自治を大切にしているかに気付かねばならない。 八ッ場ダム建設中止が、選挙のマニフェストに書いてあったか、なかったかは別として、要は住民が困っているのである。マニフェトに書いてあったからと言って、必ずしも実行せねばならない訳のものではない。ところが、民主党政権は、マニフェストに書いてあったからと言って、遮二無二実行しようとしている。マニフェストのほかの項目で実行できない項目があるので、八ッ場ダムの建設中止という生贄を捧げようとしているような気がする。

もっとも彼ら民主党には、ダム建設を毛嫌いする性向があるのかもしれない。さらに言えば、そればかりではなく、完成したダムの水までも使いたくないように見える。名古屋市長になった民主党の河村市長は、岐阜県の徳山ダムが出来上がっているにもかかわらず、このダムからの導水路計画を中止するよう、最近、前原国交相と相談に及んだそうである。この辺で自分を売り込んでおこうという卑怯な算段が見え隠れする。河村市長の売名の犠牲となって、徳山ダムの総貯水量6億6,000万立方メートル(東京ドームの約530個分)の水が泣く結果になるかもしれない。

さらに言えば、民主党の主張には説得力がない。何故、ダム工事を止めねばならないのか。地元住民にとっては、納得のゆく説明を聞きたいのは当然である。長年月にわたって、ダム工事のことばかりを考え続けてきた住民にとっては、ダム建設中止は大ショックである。それを何の説明もなく、一方的に中止では、住民が怒るのは当然である。にもかかわらず、民主党に反応がないのは、どうやら納得の行く説明をする自信がないからであろう。

(参考3)によれば、谷垣自民党総裁は、「特定多目的ダム法は、基本計画を変更・廃止する際に、国土交通相が関係知事やダム使用権設定予定者の意見を聞くよう義務付けている」と指摘し、前原国交相の措置に手続き上の瑕疵があるとしているそうである。国交相には、関係知事やダム使用権設定予定者の意見を聞いた後、彼らの意見を説得できる納得のゆく説明が必要なのである。ところが、前原国交相には、このような考えはないようである。(参考3)の記事を書いた毎日新聞の記者は、「重大な国策を遂行するのに、手続き上の瑕疵など一言半句の値打もないと、谷垣総裁の見解に反論している。彼は民主党に代弁を依頼されているかのように思える。これでは全く話にならない。

さらに、(参考2)によれば、「国と地元が八ッ場ダム建設に合意した時には、自民、社会、さきがけ3党の連立政権の時代であり、当時、「新党さきがけ」には鳩山首相や菅副総理、前原国交相が所属していたそうである。その当時は、建設合意に異議を唱えなかったのに、今になって異議を唱えるのは、確かに矛盾している。民主党政権は、ダム建設中止の理由のみならず、今回、打って代わって、何故、異議を唱えるかについても、詳細に説明せねばならない。

最後に付言して注意を喚起しておきたいのは、上記の(参考3)の記事を書いた記者の行為である。この行為で、彼は次の3つの誤りを犯した。
(1)彼が記事内容について付言した意見自体が間違っている、
(2)前原国交相に依頼もされていないのに、前原氏の代弁をしたように受け取られかねない、
(3)自分の考えを読者に押し付けるのは、不遜である、
新聞記者は、事実のみを書いておればよい。その事実に自分の意見を書くのは、その記事を読む読者の考えを自分の意見に同調させようとする行為である。読んでいて不愉快である。読者は、記者に意見を聞かねばならない程、愚かではない。
このような記者の行為を許しているこの新聞の考え方もおかしい。これでは、この新聞は、ますます信用を落とすばかりである。


*********************(終わり)************************


(注)この写真は(参考1)より借用。記してBiglobe社に謝意を表する。
(参考1)八ッ場ダム中止撤回求める、と現地で谷垣総裁 読売新聞 10月02日11時28分
(http://news.biglobe.ne.jp/politics/886/ym_091002_8869320477.html)
自民党の谷垣総裁は2日、八ッ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の建設予定地を訪れ、地元住民と意見交換した。
 谷垣総裁は、「皆様が心配されている原因は、私たちが政権交代を許してしまったこと」としたうえ、「ある特定の事業を血祭りに上げてやるのはいかがなものか」と民主党政権を批判、建設の中止撤回を求めていく考えを示した。
 地元からは、大沢正明知事や高山欣也長野原町長、八ッ場ダム推進吾妻住民協議会の萩原昭朗会長ら約30人が参加した。

(参考2)公明、八ツ場ダムで責任追及 「地元の苦労踏みにじる」
http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009100301000345.html
 公明党の高木陽介幹事長代理は3日、TBSの報道番組で、鳩山政権の八ツ場ダム(群馬県)建設中止方針に関し、国会で政府の責任を追及する考えを表明した。
 同時に「マニフェスト(政権公約)に書いてあるから中止するという言い方は地元の苦労や気持ちを踏みにじっている」と強調、ダム建設の必要性を十分検証するよう求めた。
 さらに高木氏は「国と地元が建設に合意した時は自民、社会、さきがけ3党の連立政権時代だった」と指摘。当時、新党さきがけには鳩山由紀夫首相や菅直人副総理兼国家戦略担当相、前原誠司国土交通相が所属していたとして「なぜ今中止するのか」と述べた。

(参考3)谷垣総裁:八ッ場ダムの視察はしたが、戦術は描けず 
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091003k0000m010092000c.html
自民党の谷垣禎一総裁は2日、八ッ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の予定地を視察し、建設推進派の大澤正明知事や地元住民と意見交換した。臨時国会では建設中止を掲げる政府を追及し、反転攻勢の突破口にしたい考えだ。だが、この日本体工事の入札中止が発表されたうえ、谷垣氏自身のスタンスもはっきりしておらず、後手に回った印象は否めない。
 特定多目的ダム法は、基本計画を変更・廃止する際に、国土交通相が関係知事やダム使用権設定予定者の意見を聞くよう義務付けている。谷垣氏は、前原誠司国交相がこうした手続きを経ないまま建設中止を明言したことを「法的な瑕疵(かし)」と批判する。
 だが、公共事業のあり方を問い直すという政策論に、手続き論で対抗するのは「インパクトに欠ける」との見方が自民党内にはある。谷垣氏自身は2日、記者団に「中止するかどうかは、うんと議論しなければ判断に至らない」と語るなど、必ずしも中止の可能性を排除していない。
 自民党は、臨時国会に向けて石破茂政調会長を中心に、八ッ場ダム問題を検討することにしているが、民主党の「政治主導」に挑む戦術は描き切れていないようだ。【坂口裕彦】

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • マスコミが報道しない重大事件

    Excerpt: 中川昭一元財務・金融相の突然の訃報は、衝撃的で本当に残念です。 慎んで、中川昭一氏のご冥福をお祈りいたします。 Weblog: 風林火山 racked: 2009-10-05 01:25
  • 『八ツ場ダムの建設中止撤回』心からを喜ぶ!

    Excerpt: 筆者は、先の記事『八ツ場ダム建設再開の動きを罵る前原政調会長の愚かさ! ( 作成日時 : 2011/09/19 17:17) (http://mikitogo.at.webry.info/2011.. Weblog: 深山飛水の思いつくまま日記 racked: 2011-09-20 12:19