「やかましい」騒ぎには「オダマリアソウ」薬を?

8月20日のNHKの日曜討論で、NHK司会者から、中国製冷凍餃子の中毒患者が中国国内で発生した問題に関連した食の安全の問題について質問があった。

この質問に対し、高村外相、舛添厚労相、林国家公安委員長、太田農水相の順で応答があった。
高村外相は、中国には冷凍餃子問題の原因をはっきりさせる意思があると読んでいることを主張した。そしてシンガポールでの高村外相と中国のヨウケッチ外相との対談や、福田首相の北京五輪開会式での胡錦濤国家主席との対談の結果から得ている心証に触れた。
舛添厚労相は、食の安全性に対する姿勢の向上に言及し、不良外国食品の水際処理を強調した。
林国家公安委員長は、『中国の毒入り餃子については、日本で毒物が混入したものではないことは実証されており、法終了している。「中国で毒物が混入した証拠」を明らかにするように日中の警察が協力する必要がある。中国とは、過去4回接触しており、協力関係はうまくゆくと思う』と言及した。

最後に太田農水相は、社会主義国家と民主主義国家について、食の安全に関する考え方の相違や、食の安全管理に関する国民への説明・指導の手法の相違を力説し、日本人は特に食の安全にデリケートであることを、『やかましい』という言葉を使って強調した。そして最後に、『食については今でも日本は安全なのであるが、消費者である国民がやかましいから食の安全管理を徹底してやってゆく』と結んだ。なお詳しくは、YouTubeを参照されたい。

確かに太田農水相は、国民が『やかましい』と二回も繰り返し、念を入れて発言している。確かに農水相発言は、日本国民が必要以上に食の安全性にうるさく、執拗であるのは行き過ぎであり、これを非難しているように聞こえる。この発言は異常であると受け取る人が多くてもやむを得ないと思える。早速、福田首相は「あまり適切な言葉ではない」と苦言を呈し、町村官房長官は農水相に電話で注意してそうである。

また、11日午前、官邸に駆けつけた記者団に対し、野田聖子消費者行政担当相は、「消費者行政は福田内閣の最重要課題であるという意識を高めてほしい。誤解がないようにきちんと取り組んでいただきたい」と苦言を呈したそうである。どうやら野田聖子大臣は、舌禍に心をかき乱された国民の代弁者、記者団の怒りの鎮静剤的な役割を担っているように思える。
((余談であるが、最近も、麻生太郎自民党幹事長が、民主党をナチスに譬えて、鳩山幹事長らの激怒を買った。記者団は例によって野田聖子大臣の許に馳せ参じて、野田大臣の「麻生氏は、もっと正しい日本語を使うべきだ」との言葉に満足した。))

しかし太田農水相への野田大臣の火消し発言も、余り効果がなかったのであろうか、記者団は19日、同じ問題で、麻生太郎氏に詰め寄った。麻生氏は「やかましい」という言葉の意味を、「騒々しい、という意味じゃない? よく知っている、という意味だ」と擁護したそうである。 選挙区が同じ福岡県という誼(よしみ)もあるようだ。 そして彼は、「やかましい」という言葉の関西以西のニュアンスは、『うるさい、詳しい、プロ』ということだと強調したそうである。

もし麻生氏のこの発言が記者団を納得させたとすれば、記者団は余程、抜けていると言わざるを得まい。なぜなら、「やかましい」が、「うるさい」、「詳しい」、あるいは「プロ」に変わっても、太田氏の食の安全への取り組みを、国民のせいにしようとする恩着せがましい、考えようによっては国民を愚弄した発言や、太田大臣の本質的思考パターンは、少しも変わったことにはならないからである。これでは折角のオダマリアソウ薬も「やかましい」騒ぎの鎮静剤としては効能がない。逆に、ますます、沸々たる怒りを煽り立てるばかりであろう。

なお「オダマリア・ソウ」薬に使う「オダマリア・ソウ」という薬草名は、2008年8月19日火曜日「朝日新聞」夕刊・第一面の「素粒子」より引用した。

最後に、この記事を書くにあったって次の資料を参照した。記して謝意を表する。
(参考1)YouTube
(参考2)「やかましい」は「プロ」の意味?麻生氏、農水相を擁護2008年8月19日22時17分

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