北朝鮮によって骨抜きにされる6カ国協議の中身!

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5月30日の読売新聞のネット記事 『「核兵器は廃棄せず」と北朝鮮代表、米元特使に見解(2008年5月30日23時12分 読売新聞)』 は次のように述べている。
●【ワシントン=貞広貴志】北朝鮮の核問題で、米国のジャック・プリチャード元朝鮮半島和平担当特使は29日、先月訪朝した際に6か国協議の北朝鮮首席代表である金桂寛(キムケグァン)外務次官らが、核廃棄の対象について「プルトニウムの核施設に限られる。核分裂物質や核兵器は含まれない」との見解を示していた ことを明らかにした。ワシントンで開かれた討論会で発言した。
●北朝鮮は、2005年9月の6か国協議で合意した共同声明では、「すべての核兵器と既存の核計画」の放棄で合意していた。金次官の発言は、すでに保有していると見られる核兵器やウラン濃縮計画などについては核廃棄の対象外とするもので、北朝鮮が核全面廃棄を拒否したことを意味する。また、元特使によると、北朝鮮側は「核廃棄は、軽水炉の建設と引き換え」との要求も明確にした。
●一方、元特使は30日付米紙ワシントン・ポストのインタビューで、北朝鮮高官が「米国は、北朝鮮を核保有国として認めよ」と述べた ことを明らかにした。

この頃、6カ国協議はどうなったと言うのか。米国のヒル国務次官補と北朝鮮の金桂寛外務次官との二カ国協議は頻繁に行われているようである。そしてどの時点で、北朝鮮の「テロ支援国家指定解除」がなされるかの二国間交渉が行われている。なお最近の報道では、ヒル国務次官補は「北朝鮮による日本人拉致被害者の解放と帰還」をも「テロ支援国家指定解除」の条件とするかもしれないと表明しているようにも受け取れる。これに対し、北朝鮮は「よど号ハイジャック犯」を日本に引き渡すと言っているようである。

そして筆者は、『どの時点』とは、北朝鮮が行うはずの
(1)全ての核施設の廃棄、
(2)現有核生産物(プルトニウウム保有量や核爆弾、核弾頭等の核兵器の保有量)の明確化と廃棄、
(3)高濃縮ウランの開発計画とその放棄と製造された高濃縮ウランの廃棄
の三つの廃棄状況の進捗度を考慮した時点と解釈していた。

ところがこの頃、北朝鮮の核廃棄に対する決意がどの程度のものなのか、そして米国、および他の4カ国は、北朝鮮に核廃棄を実行させることにどの位熱心であるのか、少々疑問になってきた。この疑問は、上記の読売新聞の記事を見て、ますます強くなってきた。すなわち北朝鮮の金桂寛外務次官や他の交換がが米国のジャック・プリチャード元朝鮮半島和平担当特使にたいして次の内容に類する発言していることである。
(a)核廃棄の対象は、プルトニウムの核施設に限られる。核分裂物質や核兵器は含まれない。
(b)既保有の核兵器とウラン濃縮計画などは核廃棄の対象外とする。
(c)米国は、北朝鮮を核保有国として認めよ。

上記の北朝鮮が行う(1)、(2)および(3)の三つの作業の進捗度のどの時点で、テロ支援国家指定の解除が行われるかは、たとえこの指定が米国の指定であっても、その解除は他国に甚大な影響を及ぼすものである。北朝鮮の上記の認識(a)、(b)および(c)は、6カ国協議の結論とは著しく異なるものである。米国や幹事国中国は、果たしてこれをどのように考えるのであろうか。

これらの問題について6カ国協議の参加国はどのように考えるのであろうか。北朝鮮を除く5カ国の意見調整が必要である。しかも至急これを行う必要がある。どうやら、現在までのところ米国の北朝鮮との対話は無意味であったように思える。北朝鮮に時間稼ぎをさせただけであった。

日本人拉致問題についても、全く誠意がない。よど号の犯人など引き渡されても、これは拉致問題とは全く関係のない別の次元の話である。これで拉致が進展したと思っているとすれば、これを諒承する側は余程、低脳と言わざるを得ない。

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この記事へのコメント

2008年06月02日 11:47
毎日新聞5月31日のネット記事『北朝鮮・核問題:「核申告、時期は不透明」--ヒル米国務次官補(http://mainichi.jp/select/world/asia/archive/news/2008/05/31/20080531dde007030019000c.html)』は次のように述べている。
 【モスクワ杉尾直哉、北京・西岡省二】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の米首席代表、ヒル国務次官補は30日、モスクワでロシア首席代表のボロダフキン外務次官と会談した。ヒル次官補は協議後、北朝鮮の核計画申告について「予想はしたくない」と語り、申告時期は不透明との考えを示した。

これでは、何時になったら、進展するのか、雲をつかむような話である。米国は腰が引けすぎているのではないか。ロシアとどのような相談をしたのか知らないが、もっと自信を持って北朝鮮に圧力をかけてもらいたい。


2008年06月02日 16:23
 定期的に焼津の町にやってきてアメリカの核に抗議する人たちは、沖縄や広島のニュースでも、おなじ顔が並ぶんだが、半世紀以上にわたって、かたくなに主張するのは核廃絶と人権擁護を中心とした平和主義だと思う。この部分では、けっしてかれらは特殊な日本人ではなく、大多数の日本人と平和観を共有している。
 ただ、かれらが特殊なのは、旧ソ連や中国の共産党政権や北鮮の核兵器や人権問題になると、アメリカ相手の元気が突然消えて、意気消沈してしまうところだ。現実問題として、この国の平和運動や人権活動のかなり多くの部分は、かれらに頼ってきたのも事実だから、期せずして主要メンバーが顔をそろえた6カ国協議にコメントするとき、かれらは突然元気になったり、黙り込んだり、複雑な反応をしめす。
 わたしは思うのですが、核廃絶や人権に関しては、日本人はもっと原理主義になっていい。非核原理主義、人権原理主義で、絶対非核、絶対人権の立場からの…いいかえると、孤立を恐れない外交をつらぬくべきだと思う。
2008年06月06日 03:12
「今日の論点!by 毎日jp & Blog... 」様
この記事を「by Good↑or Bad↓」に採用していただき、有難うございました。
2008年06月06日 03:25
罵愚 さま
お説のとおりだと思います。ただ実際の外交担当の責任者になると、右顧左べんせざるを得ないのが実情なのでしょうね。国としての確固たる自信がないと、原理主義的な、何があっても「ぶれない」方針は貫けないのではないかと思います。
2008年06月06日 14:34
 でもねぇ、非核・反核、侵略戦争反対、内政不干渉、民族自決権、人道犯罪断罪、基本的人権の尊重、民主主義なんてところでは、国民的合意は確固としている。相手が支那や朝鮮だからという理由で手加減する必要は、ないと思いませんか?
2008年06月07日 02:42
李明博大統領は過去の歴史には拘泥しないなどと言いながら、過去の謝罪要求や、在日地方参政権付与を要求し、竹島は自国領土であり、日本海でなく、東海だなどと前大統領の時からの要求をあらわにし始めている。
中国は、戦略的互恵関係だなどと言いながら、実は台湾を侵略し、東シナ海を侵略し、さらには南西諸島まで窺う構えを見せております。しかしながら、日本は北朝鮮の拉致問題解決で中韓の協力を得たい。この辺が足枷になっているのではないでしょうか。
2008年06月07日 04:42
 そうか「むかしおまえはわが国を侵略した。なんでいまさら…」とはじめられると国際理念も国民的合意も色あせてしまうわけか。やっぱり「大東亜戦争は有色人種の民族国家としての聖戦だった」というところから再出発するしかないのかなぁ、
2008年06月07日 21:34
中国も相当に難しい相手ですが、韓国や北朝鮮も相当なものです。韓国などは、日本海を東海と書き改めさせようとして、あろうことか、国連事務総長が先頭に立って運動を始めたようですね。さらに国連内で竹島は韓国領土だとの宣伝と潜行運動を始めたようです。こういう卑劣な連中を相手にするには、ある程度の武力による威嚇も必要かもしれませんね。
2008年06月08日 04:53
 そりゃぁ、そうですよ。武力を背景にしない外交なんてのは、財布をもたないでデパートに行くほど間抜けな行動です。
 しかし、それ以上に大切なのは、国家観、歴史認識、国際倫理と呼ぶようなものでしょう。

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