六ヶ国協議に関する米高官の対・日本発言は一方的!!!

最近の筆者の記事 『ライス国務長官は考えを変えるべきである!!!』、 『「ライス国務長官は考えを変えるべきである!!!」について 』 および 『米国務省内で北朝鮮問題解決の方針が対立している
で、米国務省を中心とした六カ国協議のあり方について検討してきた。
次に述べるのは、これらの考え方を元にし、さらに考察を行うものである。

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ライス国務長官を中心とする考え方は、『多少問題点があっても、大筋で北朝鮮の核放棄の目安が立てば、早急に北朝鮮をテロ支援国家指定から外し、北朝鮮と米国との間に国交を成立させる、この際、日本の拉致問題の解決は副次的なものである』という考えである。

これに対し、ジェイ・レフコウィッツ氏による考え方は、『これまでの六カ国協議参加国(特に韓中両国)の極めて甘い対応では問題は解決しない。もっと厳しい対応を採り、核放棄だけでなく、人権問題(当然日本人拉致問題が含まれる)をも安全保障上の問題として採り上げ、両方を同時解決する。そのため新ヘルシンキ・プロセス政策を対北朝鮮政策としてを推進する』という考え方である。

筆者の記事 『米国務省内で北朝鮮問題解決の方針が対立している』 では、
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『米国は、北朝鮮の核問題に早くケリをつけないと、北朝鮮が、中ソ両国陣営に取り込まれてれてしまいそうな、雰囲気が出ているのかもしれない。米国は北朝鮮が中ロに取り込まれる前に米国側に引き込んでおきたいのではないかと思われる。要するに中ロが米国と朝鮮半島で対抗するような構図は避け、北朝鮮をなるべく早く米国側に引き込みたいのではないか』
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と結論づけた。

ライス長官は、筆者の記事 『中国・図門江地区の開発と中ロ朝の新たな動き?』 で述べたような」問題を恐れたのかもしれない。確かに北朝鮮と境を接する中国の図門江地区や吉林省地区にはレア・メタルを含む多くの鉱石が眠っており、森林の開発なども含め、一大産業地帯としての開発の可能性を持っている。これに中ロ朝が協力して参加しようと言うようなことになると、中国やロシアは六カ国協議はどうでも良くなるかもしれない。しかし、このような動きは、日米韓もこの地区の開発に参画する体制を作り、北朝鮮の介入する余地を封殺する手がある。さらにはロシアをシベリアの開発に集中させ、図門江地区への介入を諦めさせる手がある。
日米韓ロが協力して中国に北朝鮮が靡く構図を作らせないようにすることである。

米国務省はブッシュ大統領在任中に北朝鮮問題を解決させなくても良いのではないか。大統領在籍中に実績を残そうと言う考えは間違っている。むしろライス長官が自分の実績なるものを残したいのではないか。事を急いで表面上の実質を伴わない見かけ上の実績を残しても全く意味がない。北朝鮮を人権を重んずる国家とし、韓国と同じ様な民主国家に作り直すことが目標なのである。このように考えてくると、その目的の実現にはジェイ・レフコウィッツ氏による考え方が生きて来る。

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1月26日の読売新聞のネット記事 『米共和党幹部が書簡、日本人拉致問題に「強力な支援」要請(2008年1月26日12時08分 読売新聞)』 によれば、

米下院外交委員会の共和党筆頭理事であるイリアナ・ロスレーティネン議員は、ライス国務長官に書簡(1月23日付)を送り、新テロ対策特別措置法を成立させ、給油活動再開にこぎつけた日本政府の努力に報いるため、米国は日本人拉致問題の解決に向け、「強力な支援」を行うよう求め

そうである。イリアナ・ロスレーティネン議員は拉致問題で進展のないまま、米政府が北朝鮮のテロ支援国指定を解除してしまう可能性に懸念を表明したのである。

またizaニュースのネット記事 『北朝鮮テロ支援国家…櫻井よしこ氏らシンクタンク始動 (01/21 21:45更新)』 によれば、

発足したばかりの民間のシンクタンク、「国家基本問題研究所」(理事長・ジャーナリストの櫻井よしこ氏)は、1月21日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見を開き、第1回提言として、米国による北朝鮮のテロ支援国家指定解除について、「日本の米国に対する信頼を損ねる」などと反対する3項目の提言を発表した。 この提言は、日本の衆参両院議員と米国の上下両院議員の全員、米国の有力シンクタンクなどにも送付された。

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筆者としては、このような動きを考慮し、米国務省は、6ヶ国協議には日本の拉致問題の解決を条件とするように要望する。そのためにはテロ支援国家指定解除の要件の中に日本人拉致被害者全員の釈放を条件とするように要望する。これまでは日本人拉致の問題は、日朝間の部会で検討されることになっていたが、6ヶ国協議全体のテーマとすべきである。この問題には韓国の拉致被害者も絡んでくる。当然、ジェイ・レフコウィッツ氏による考え方に近い考え方が採用されねばならない。

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しかし米政府は果たしてこれまでの路線変更をするであろうか。路線変更に、ライス長官始めヒル国務次官補が容易に応じるであろうか。今のところそれは容易ではないとも思える。

現に、読売新聞の1月27日のネット記事 『北朝鮮へのエネルギー支援「日本は早期参加を」…米高官 (1月27日3時9分配信 読売新聞))』 によれば、

『さる米政府高官は25日、読売新聞に対し、北朝鮮が核放棄を進める見返りのエネルギー支援について、「日本の積極的な参加がなければ、(核放棄の)完全な達成はできないだろう」と述べ、拉致問題の進展があるまで支援に参加しないとしている日本の早期参加を求めた。そして日朝協議についても前進を求めた』

そうである。

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上記の1月25日の米政府高官の読売新聞へのコメントは、1月23日のイリアナ・ロスレーティネン議員の書簡や、1月21日の櫻井よしこさんらの提言に対する返答と見なしてよいのであろうか。とすれば、拉致問題に対する貴重な提言は、米政府に全く無視され、ジェイ・レフコウィッツ氏の斬新な考えは、全く無視されたことになる。















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