日本の国防費・外交等に関するコメントの往復!!!

筆者のブログ記事「国連安保理による北朝鮮制裁は有効か?(参考1)」にたいして4s2r2i氏とSR氏(いずれも仮名、ご当人の承諾を得ていませんので仮名を使わせていただきます)より、コメントがあった。それらのコメントに対し、この記事で纏めて答えさせていただきたい。

1.4s2r2i氏のコメント 2006/10/16 00:55
2004年度の日本の防衛費予算は約5兆円です。これだけの大金を投入して、おそら くは、最新式の兵器を購入しているはずですから、当方は防衛力にはあまり不安を持っていません。しかし、小泉政権下の米国一極追従外交により、中国、ロシア 等、周辺諸国との関係悪化 (ほとんど四面楚歌) がとても心配です。また、日本と米国、日本と北朝鮮の関係においても、国民が知らされていない事実が数多くあるのではないかと想像しています。 現政権において外交方針の変更はありえないでしょうから、政権交代による秘密の暴露と周辺諸国との関係改善を期待して います。防衛力も重要ですが、国益にそった外交が必要と思います(少し気の長い話ですが)。

「筆者の見解」
平成18年度の日本の防衛費は、国の防衛の方針、勿論、長期的防衛計画の下に計上されているはずです。このうち人件・糧食費が44%、物件費56%です。さらに物件費の中は、装備品購入費18%、維持費20%、基地対策費10%、研究費4%、施設整備費3%、その他となっております。装備品購入費は0.9兆円にしかならないわけです(参考2)。

しかしこの額は中国に比べ遥かに少ないものと推定されます。米国が発表した「2005年中国の軍事力報告書」の記述によれば、
A.計算方法の違い(為替レート、購買力平価又は両者の中間)から、中国の 防衛支出に対する分析作業は非常に複雑なものになる。
B.政府の予算額には、
a.外国製兵器装備の調達費用(毎年ロシアからだけで30億㌦近い兵器が輸入され る)
b.武装警察の支出
c.核兵器と第二砲兵の維持経費
d.国防工業への助成、防衛関連の科学研究活動の経費
e.地方や省政府から武装部隊への寄付額
は含まれていない。これらの余分な経費を加えれば、公表される軍事費支出は2倍から3倍多くなる。中国の国防事業は2005年に900億㌦(約10兆円)の経費を獲得できたことになり、中国は米国、ロシアにつぐ世界第三の防衛支出国となる。(参考3)

以上より推定すれば、今年度は15兆円程度の軍事費になっていると思われます。日本の3倍です。

小泉外交は日米安保条約による日米の結束をより強固なものとした点で効果があったと思います。中国、ロシア 等、周辺諸国との関係は必ずしも悪化しているとは思いません。中国は面子の国であり、少しでも先方の指導者連のプライドを傷つけると、ひどく悪口を言いふらします。靖国問題以外に、台湾問題があると思いますね。小渕首相は、中国に呼びつけられて、台湾を中国の領土と認めるように脅迫され、それに従う声明を残しました。中国は、小泉首相にはさすがこれだけは持ち出せなかったようですね。

外国との間で我々の知らない事項があるのは当然だと思いますね。例えば核問題で米国の傘の下にある限り、核を搭載した艦船や航空機の日本通過や日本駐留はやむを得ないと思いますし、原子力潜水艦の日本寄港は当然だと思います。非核3原則のある部分は国民が知らない内に、死滅化していると思いますね。

安部政権は、目下のところ、貴殿の言われるような中国、韓国との外見上の不和状態は取り除きつつあるように思います。ロシアの場合は、先方が悪いと思いますね。貴殿は北方四島問題で、彼等が日本に対しいかに侮辱的外交を行って来たかご存知でしょうか。

2.SR氏 のコメント2006/10/17 08:07
周辺国家と言ってもロシア、中国、韓国は特殊な国です。 その特殊な国には特殊な付き合い方があると思います。 要するにまともな国との付き合いが出来ない国です。 韓国に対し戦前戦後を通し莫大な税金を投入したにも拘らず、植民地時代に圧迫を受けたと称して、更なる莫大な補償を求める「ならず者」民族のグループです。
結局彼らが求めるのはジャパンマネーです。中国もロシアもそうです。今はロシアもオイルマネーで潤っていますが、その内に周辺国家をまとめることが出来なくなり、日本に擦り寄ってくるでしょう。まあこんな国と隣国になったのが不幸の始まりです。

「筆者の見解」
彼等との上手な付き合い方があると思います。単に金を頼られて、貸し倒れになるのは愚かです。必ず彼等と合弁の事業をしたりするような、双方が利益を生む協力が必要と思います。確かに、日本に言いがかりをつけ、嫌味を言って、恩に着せて金を毟り取ろうとする行為は許しがたいものがあります。それに乗らないようにせねばならないと思います。金だけではなく、日本の知恵を彼等に貸与するような配慮も必要かと思います。

3.4s2r2i氏のコメント 2006/10/17 15:03
小 泉は「日米関係が良ければ、他国との関係もうまくいく」と言っていましたが、このような外交姿勢が周辺諸国に対して最適な付き合い方だったとは思えません。その存在さえ定かでない北朝鮮の核に一番怯えているのは日本国民でしょう。他国との関係は、自然現象ではありませんから、当方はこれを外交失政であると理解しています。外国は確かに程度の差はありますが"特殊な国”です(だから外国なのだとも思うのですが)。そして、それは現在の状態を招いた理由にはならないでしょう。日本も含めて各国は当然自国の国益を求めます。ジャパンマネーについては、郵政民営化法案等を通した日本の首輪にはアメリカマークが入っている状態です。現在、日本経済に中国特需が貢献しているのは事実ですから、吸血鬼のような米国のほうが当方は心配です。

「筆者の見解」
北朝鮮の核の存在は、今回の地下核実験が成功であったことでほぼ確実となりました。北朝鮮が核実験を行なったのは日本の北朝鮮に対する付き合い方悪かったのではなく、6カ国協議を無視して先方が勝手にやったことです。日本がそのように追い込んだわけではありません。中国が北朝鮮と「中朝友好協力相互援助条約」(北朝鮮が攻撃を受けた場合、中国は北朝鮮を守らねばならない)を結んでおり、常に北朝鮮よりであったことが、このような結果を招いたことになります。

貴殿の言われるジャパンマネーについてはよく分かりません。日本がアメリカの核の傘の下にいる限りは、ある程度やむをえないことはあるでしょうね。

06/10/21    東郷 幹夫

(参考1) http://mikitogo.at.webry.info/200610/article_18.html
(参考2) 資料23 防衛関係費(当初予算)の使途別構成の推移http://jda-clearing.jda.go.jp/hakusho_data/2006/2006/html/is230000.html
(参考3) 中国の国防支出を全面的に読み解くhttp://www.china-embassy.or.jp/jpn/zt/qqq650/t246654.htm

この記事へのコメント

東郷 幹夫
2006年10月24日 19:18
ssssrrii 様
貴TBを拝見し、お返事をブログに投稿しましたので、宜しくお願いいたします。
岩渕 義一(本名)
2006年11月14日 19:48
北朝鮮が核実験を成功したの発表を聞いて、日本も日本独自に自国防衛を考える必要がある。自衛隊には、日本近海の船に対して実弾射撃をする権利を与える。これが最低必要で、直ぐに実現可能な案と思う。
これに必要な法整備を早急にして欲しい。必要ならば、国民投票しても良いと思う。

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