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先週まで、衆議院の予算委員会で「天下り」や「渡り」の問題が取り上げられた。これらの問題は、官民癒着・汚職・贈収賄・談合の基になり、数々の弊害をもたらすとの見解が、与野党、特に民主党から噴出した。 そのような弊害を排除するために、各省庁では天下りや渡りの斡旋はせず、その代りに「官民人材交流センター」が一元化して就職斡旋(天下り)の面倒を見ることになった。なおこのセンターでは、「渡り」の斡旋は行わないことになった。これは昨年末、閣議で決定した。 なお官民人材交流センターと共に、「再就職等監視委員会」なるものが設置された。 ところが、閣議決定された上記の新改革には、3年間の移行期間中の措置という下記の伏線が付いている。この伏線によれば、3年間は条件によっては、「天下り」や「渡り」が行われるということである。その伏線は次のようなものである。 「再就職等監視委員会」が認めた場合に限り、 (1)従来の各省庁による「天下り」の直接斡旋が容認される。 (2)昨年12月に閣議決定した政令で、「必要不可欠と認められる場合」は、「渡り」を、例外的に認める。 政府が昨年12月に閣議決定した政令は2回目以降の就職あっせんを認めている。 さらに重要な事は、政府は、昨年末、次のように2つの政令を閣議決定している。 (1)野党の反対で監視委員の国会同意を得る見通しが立たないため、『監視委員が空席の場合、首相自身が権限を行使できる』とした政令を閣議決定した。 (2)3年間の移行期間中の対応について、『企業側の依頼に応ずるため、元職員でも必要不可欠な場合は斡旋できる』との政令を閣議決定した。 以上は(参考1)〜(参考3)を参照されたい。結局、首相は、少なくとも向こう3年間の間は、官僚の天下りと渡りに関する許諾権を握ることになる。麻生首相は、天下りや渡りについてどれ位、厳格であるかということが、民主党の仙石政務調査会長等の疑問の対象となった。それに関する質疑については、(参考4)や(参考5)を参照されたい。(参考5)によれば、 麻生太郎首相は9日の衆院予算委員会で、天下りした国家公務員が省庁の斡旋で公益法人などへの再就職を繰り返す「渡り」を「原則承認しない」としつつも、「滅多にない例だ」としつつも次の例外を認めることを明らかにした。 (1)国際機関の勤務経験が極めて豊富 (2)外国当局との交渉への十分な経験 以上に述べたことから、天下りや渡りの禁止が骨抜きになったかどうかは、筆者は判断できない。しかし要は上記の各種の政令を如何に遵守するかは、首相に重くのしかかっていることは間違いない。厳しくも甘くも扱える。そしてその最終権限は首相にある。少なくとも首相は向こう3年間の間、官僚の天下りと渡りについて、その許可権を握ることになる。民主党や渡辺喜美氏が非難し、心配するようなことにならないように願うものである。 ********************(終わり)************************ (参考1)天下り公務員の「渡り」、全面禁止に政府慎重 河村官房長官は8日午前の記者会見で、退職した国家公務員が天下りを繰り返して多額の退職金を受け取る「渡り」行為について、「基本的にはもう認めない方向になっているが、極めて例外的なケースがあった場合には厳格に検討する余地が残っている」と述べ、全面的な禁止には慎重な見方を表明した。 天下りのあっせんは、昨年末に発足した「官民人材交流センター」に一元化され、「渡り」は認めていない。だが、3年間は移行措置として、同センターと共に設置された再就職等監視委員会が認めた場合に限り、従来の各省庁による天下りのあっせんを容認。「渡り」についても、昨年12月に閣議決定した政令で、「必要不可欠と認められる場合」は例外的に認められることになった。(2009年1月8日12時24分 読売新聞) (参考2)「渡り」あっせん廃止=公務員天下り、首相表明へ) 政府は7日、国家公務員OBが複数の公益法人などに天下りを繰り返す「渡り」について、出身省庁によるあっせんを廃止する方針を固めた。麻生太郎首相が8日にも表明する。民主党は天下りあっせん自体の廃止を求めており、公務員改革に積極的な姿勢を示す必要があると判断した。 国家公務員の再就職をめぐっては、2007年に成立した改正国家公務員法によって、12年以降は、各省が渡りも含め天下りをあっせんすることが禁じられるが、これを大幅に前倒しすることにした。 渡りを廃止した後は、政府は公益法人などの生え抜き職員や民間人らを幹部に積極的に起用する方針。しかし、霞が関の抵抗は必至とみられ、曲折も予想される。 (了)(2009/01/08-01:28) (参考3)公務員天下り「渡り」あっせん即時禁止 首相、きょうにも表明 2009年1月8日 朝刊 政府は7日、各省庁に対し、官僚が独立行政法人などに天下りした後に出身省庁の関連団体や企業に再転職する「渡り」のあっせんを即時禁止する方針を固めた。麻生太郎首相が8日にも衆院予算委員会などで表明する見通しだ。 各省庁の天下りあっせんを承認する再就職等監視委員会の委員が野党の反対で決まっていないため、政府は首相の権限で天下りを承認することにしたが、高額の退職金を何度も手にすることが批判されている「渡り」を首相が直接認めれば、世論の批判は避けられないと判断した。 政府高官は7日夜、「『渡り』はすぐにやめた方がいい。首相が最終決断することになる」と述べた。 天下りのあっせんは、昨年12月31日に発足した官民人材交流センターに一元化された。同センターでは「渡り」のあっせんはしない。 ただ、3年間の移行期間中は、同センターとともに設置され、センターの天下りあっせんをチェックする監視委が承認した場合に限り、「渡り」を含めた各省庁による天下りのあっせんができることになっていた。 しかし、野党の反対で監視委員の国会同意を得る見通しが立たないため、政府は昨年末、監視委員が空席の場合、首相自身が権限を行使できるとした政令を閣議決定。首相が承認しないことで、省庁は今後、「渡り」をあっせんできなくなる。 (参考4)「わたり」例外規定、首相「撤廃すると言うつもりない」(2009年1月9日7時23分) 官僚が天下りを繰り返す「わたり」のあっせんが、8日の衆院予算委員会で取り上げられた。わたりの撤廃を求める野党議員に対し、麻生首相は「原則承認しない」としながら、例外規定を含む政令は見直さない考えを示した。 改正国家公務員法は、3年間の移行期間を経た11年末以降、「わたり」のあっせんを禁止している。ただ、政府は昨年12月、移行期間中の対応について、「企業側の依頼に応ずるため、元職員でも必要不可欠な場合はあっせんできる」との政令を閣議決定した。 民主党の仙谷由人元政調会長は「霞が関のクーデター。堂々と法律に反する条項が政令に書き込まれた」と例外規定削除を求めた。首相は「ご心配の向きを踏まえて厳格に運用していきたい」とする一方、「今この段階で直ちに撤廃すると言うつもりはない」と答えるにとどまった。 例外規定については渡辺喜美・元行革相も5日、首相あてに提出した文書で「今までひそかにやってきたあっせんを是認した。言語道断の暴挙だ」と撤回を要求。自民党行政改革推進本部の公務員制度改革委員会でも8日、「『わたり』禁止は1丁目1番地。政令を変えないとだめだ」との批判が噴出した。 政府内にも「政令は変えた方がいい」(政府高官)との意見がある。しかし、官僚の反発が必至なうえ、決めたばかりの政令を変えれば、今回も「迷走」との批判を浴びかねない。そのため、首相としても政令見直しまで踏み込めなかった。(蔵前勝久) (参考5)公務員の天下り「渡り」例外で承認も 衆院予算委で首相答弁 麻生太郎首相は9日の衆院予算委員会で、天下りした国家公務員が省庁のあっせんで公益法人などへの再就職を繰り返す「渡り」を「原則承認しない」としつつも、例外を認めることを明らかにした。 例外として承認するケースは(1)国際機関の勤務経験が極めて豊富(2)外国当局との交渉への十分な経験――など挙げたうえで「めったにない例だ」と説明した。政府が昨年12月に閣議決定した政令は2回目以降の就職あっせんを認めている。民主党の仙谷由人氏への答弁。 民主党の鳩山由紀夫幹事長は同日の記者会見で「渡りは原則認めないようなことを言っているが、本当にそうなのか。誰も信じていないのでないか」と批判した。(09日 20:19) |
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ザイトゥン虐殺事件の真相・イスラエルの戦争犯罪生残りの証言
||| ザイトゥン虐殺事件の真相 ||| イスラエル地上軍狂気の戦争犯罪、ザイトゥンの大量虐殺事件で30名爆死 AP通信記者が探し当てた生存者が語る虐殺の真相、国連人権委が調査開始 ...続きを見る |
米流時評 2009/01/13 17:40 |
渡り政令への自民党内の反発と民主党の意図?
9日の衆院予算委員会で、民主党の仙石政務調査会長は、官僚の天下りや渡りの問題について、麻生内閣や麻生首相が甘過ぎると言って、責め立てた。この件については筆者の記事(参考1)でも述べた。このときの麻生首相の答弁は(参考2)に明らかである。その答弁は次のようなものである。麻生首相は、「渡り」を「原則承認しない」が、特別に国際関係外交関係の余人をもって代え難い人材については、その限りではない と言明している。この内容を、法律化せず、政令で決めたというのが、民主党の気に入らない所であるらしい。鳩山... ...続きを見る |
東郷 幹夫の思いつくまま日記 2009/01/21 12:09 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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正義の旗振りが横行していますが、ことはそんなに簡単、単純なのでしょうかねえ。明治期に仏独の官僚制度を政府は取り入れ、アングロサクソン流は経済制度にとわけました。昨日13日の拙ブログに書きましたが、急激な官僚組織改革、その弊害の方は全く論じられないですね。急げば回れ、が、世間知、常識とは思うのですが、いかがでしょうか。今夜14日、貴ブログ、紹介します。充実度、抜群ですね。 |
つき指の読書日記 2009/01/14 12:10 |
付き指 様 |
東郷幹夫 2009/01/18 04:14 |
参議院の件は、今日18日の拙ブログで論じましたので、ご笑覧ください。 |
つき指の読書日記 2009/01/18 11:50 |
14日の貴兄の記事に小生のブログをご紹介いただき、有難うございました。お礼のコメントを書かせていただこうと思いましたが、書く場所が見つかりませんでした。 |
東郷幹夫 2009/01/18 13:15 |
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