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中台合意 11月4日、中国の海峡両岸関係協会(対台湾窓口)の会長である陳雲林氏は、台湾の海峡交流基金会(対中国窓口機関)の会長である江丙坤氏との間で、4項目の合意に達し、合意書に署名した。署名の内容は次のとおりである。 (1)空運の直行拡大 (2)海運の直行 (3)郵便の直接往来 (4)食品の安全 今回の4項目の中の少なくとも最初の3項目の合意は、台湾の馬英九政権の発足と共に、今年6月に北京で9年ぶりに再開した中台対話を受けて行われたものである。その折、台湾の江丙坤会長が北京を訪れ、中国との間でこれらの項目に係る一連の合意事項がまとめられていた。今回の合意で、馬氏が台湾総統の選挙公約に掲げていた中台間の「三通」(直接の通信、通商、通航)が実現することになる。 特に今回は、中台間の週末直行チャーター便を毎日の直行チャーター便に拡大したことと、週末直行チャーター便が香港空域経由だったものを、新たに「中台特殊航路」を設定し、飛行時間を約半分に短縮することである。貨物船直航ともあわせ、時間、コストの大幅削減となり、経済界の期待が高いと言われている。これで、台湾の中国経済への依存度がますます高まることになる。 馬氏は選挙公約を果たし、さぞ満足であろう。そして台湾経済界は馬氏に絶大な信頼を寄せるであろう。しかし彼の支持率はかえって下がっているそうである。何故だろう。 中国の海峡両岸関係協会は10月27日に、メラミン混入の中国製・粉ミルク事件について、「台湾の消費者や業者に混乱と損害を与えたことをお詫びする」との異例の謝罪書簡を台湾側に送った。これは、台湾民衆の間で、大々的な中国製・粉ミルクの不買運動が盛り上がったからだ。上記の(4)の「食品の安全」について、どのような約束がなされたのか明らかではない。しかし台湾民衆を対象にして安心感を与えようとの中国側の配慮であろう。 それにしても、日本でもメラミン混入の中国製・粉ミルクが輸入され、問題になったが、不買運動までは発展しなかった。そのためか中国は日本に対しては何の謝罪もない。それどころか、「メタミドホス入りの冷凍餃子」の原因探求と、中国側の日本への謝罪は全くない。 報道によれば、今回の中台会談の大きな目的は、「差し迫った金融危機に対する中台協力体制づくり」であったそうだ。中国は、「台湾経済を中国が支える、中国なしには台湾は生きて行けない」という印象を台湾社会に与えたかったのではないか。馬政権は、本気でそう考えているのだろうか。 中国は今回の中台交渉では、「経済」面のみに絞り、「政治」面は、おくびにも出さなかった。かえって、ここに中国政府の台湾合併の意図が見え隠れするような気がする。そして馬政権はこれを、どのように視ているのであろうか。 最近、馬政権は、陳水扁・台湾前総統を逮捕し(参考; 陳水扁・台湾前総統の逮捕は何を意味するか? (2008/11/13 05:27 ))、民進党の勢力の減退を図ったりしているが、かえって支持率は上がるまい。さらに日本を敵視して、尖閣諸島の領有を主張し始め、国民に日本を憎悪させ、経済的不満をそらそうとしているように見える。 彼は中国と和解し、日本を敵視しようとしているように見える。これは台湾は中国依存を強め、それに抵抗する勢力は排除し、さらには日本を遠ざけようとしているようにも見える。果たしてこの状態を放っておいてよいのだろうか。今回の中国の動きは、台湾合併のための中国の新たな伏線のように見えるのだが? *********************(終わり)********************* (参考1)中台トップ会談始まる 4項目で合意(2008.11.4 11:30) 【台北=長谷川周人】過去最高位の中国要人として台湾訪問中の中国の対台湾民間窓口機関・海峡両岸関係協会の陳雲林会長は4日午前、台北市内のホテルで、台湾の対中国民間窓口機関・海峡交流基金会の江丙坤理事長との中台民間トップ会談を行った。双方は(1)空運の直行拡大(2)海運の直行(3)郵便の直接往来(4)食品の安全−に関する4項目で合意した。両トップは午後2時(日本時間同3時)から合意文書の署名式に臨む。 協議は、台湾の馬英九政権が発足したことで、今年6月に北京で9年ぶりに再開した中台対話を受けたもの。 陳会長は会談後、台湾の対中政策を所管する行政院(内閣)大陸委員会の頼幸媛主任委員(閣僚級)と面会。さらに政権が進める中台関係の融和に道筋をつけた与党・中国国民党の連戦名誉主席が主催する晩さん会への出席を予定している。 (参考2)中国側「経済」と「善意」を前面 中台合意、政治的発言は封印 (2008.11.4 23:15) 【北京=矢板明夫】台湾訪問中の中国の対台湾窓口機関、海峡両岸関係協会の陳雲林会長は、台湾の世論を刺激しないように政治的な発言を意図的に封印し、「経済」と「善意」を前面に打ち出して台湾側の好感を買おうと腐心しているようだ。 4日午前、多忙を極める中、先月中旬に死去した台湾の実業家、王永慶氏の弔問に訪れ、「台湾の経済発展のために大きく貢献されたことに敬意を表したい」と述べたのも、「善意」を示そうとしたものにほかならない。 陳氏が4日に台湾側と署名した4項目の合意は、今年6月に訪中した台湾の対中国窓口機関、海峡交流基金会の江丙坤会長との間で達成した一連の合意事項の延長線上にあり、画期的な動きとはいえない。 それより目を引いたのは、「善意」を示そうとする中国側の姿勢だ。今回、「金融危機を受けての中台協力体制づくり」などをめぐる協議が行われたが、その狙いは「低迷している台湾経済を中国が支えていく」とのメッセージを台湾社会に発することにあったとみられる。 中国との関係を重視する台湾の馬英九政権が5月に発足して以後、中台間の融和ムードが進んだが、長年の中国による高圧的な台湾政策がもたらした対中不信感に加え、最近の中国製の汚染粉ミルク事件により台湾の反中世論が再び急速に高まった。 このため陳氏の訪台で台湾の反中感情をいかに緩和させるかは中国にとって大きなテーマの一つだった。海峡両岸関係協会は10月27日に、汚染粉ミルク事件に関して「台湾の消費者や業者に混乱と損害を与えたことをおわびする」との異例の謝罪書簡を台湾側送った。陳氏の訪問を成功させようと、中国側が台湾の世論へ特別に配慮した結果といえる。 陳氏の台湾訪問は「善意」に満ちたものにみえるが、中国の対台湾政策そのものが変化したわけではない。陳氏が笑顔を振りまくだけでは、台湾民衆の対中不信感を払拭(ふつしよく)することは難しそうだ。 |
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米流時評 2008/11/25 06:40 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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もっと過激な発信、その魅力、得がたいので頑張ってください。TB、お待ちしています。 |
つき指の読書日記 2008/11/24 22:50 |
つき指 様 |
東郷 幹夫 2008/11/25 07:22 |
最近、「中国の『核』が世界を制す」という本を読みましたが、中国の恐さに驚きました。中国の覇権外交は凄いですね。 |
秋桜 2008/11/26 20:55 |
秋桜様 |
東郷 幹夫 2008/11/27 10:33 |
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