深山飛水の思いつくまま日記

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zoom RSS 中国の対日米戦略に勝利するには?

<<   作成日時 : 2007/06/29 11:29   >>

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この記事は、07年防衛白書の発表前の07年6月29日に書いたものである。防衛白書の内容と対比してお読みいただければ幸いである。

中国が現在、毎年15兆円以上の軍事費(注;平成19年版防衛白書では、中国の軍事費が日本の国防予算5兆円を越したと書いてあるが、筆者は15兆円と推定する。詳しくは、筆者の記事「中川昭一政調会長の時宜を得た発言!!!」「日本の国防費・外交等に関するコメントの往復!!!」を参照されたい)を費やして営々として軍備を増強しつつあるのは、台湾・日本・(朝鮮半島)の東アジアを含む領域、もっと広範に言えば、西太平洋地域でその覇権を握り、米軍をこの地域から駆逐し、その後に、東アジア共同体とやら言う美名に隠れた中国主導の一大帝国を樹立することである。

そのためには、中国は台湾に武力行使、ないしは武力行使はしないが、武力を背景とした圧力によって、台湾を占領しようとするであろう。そして台湾を占領すれば、それによって現在、彼等が営々として進めている東シナ海ガス田によって確保した国家的な権益(中国が現在、東シナ海で構築中のガス採掘用の海上の櫓は国家的権益の象徴以外の何物でもないのである)と相俟って、東シナ海を我が物とし、朝鮮半島を封鎖する。こうなると、本来、北朝鮮と韓国は親中的であることも相俟って、中国は、朝鮮半島を、戦わずして、しかも半島人の自尊心を傷つけることなく、その勢力圏内に納めることが出来る。韓国に駐留する米軍は、遠からず朝鮮半島から排除されてしまうだろう。この結果、中国は、フィリッピン沖、南シナ海、台湾海峡、東シナ海、対馬海峡、日本海を結ぶ第一次防衛ライン(第一列島線とも呼ぶ)を確保したことになる。

第一次防衛ラインの構築の成功の段階を過ぎると、日本は中国から強い圧力を受けることになる。差し当たっては、日本に存在する米軍基地に対する圧力である。彼等はこれらの基地に駐留する米軍の撤退を日本に迫ることになろう。いわば在日米軍封じ込め作戦に出てくるであろう。勿論、彼等は日本の米軍を上回る圧倒的な弾道ミサイルと核兵器、ないしは海軍力を背景として圧力を掛けてくることであろう。

こうなると、米軍は小笠原諸島からサイパン・ガムを結ぶ第二次防衛ライン(第二列島線とも呼ぶ)まで後退せねばならないことになる。ここで中国は小笠原諸島からフィリッピン南部に及ぶ第二次防衛ラインの構築に成功したことになる。

この構図は将来、ありうる構図を、米国の軍事専門家の見解を参考にして、筆者が描いた構図であるが、この構図が起こり得ないとは否定できない。このような構図が起こるのを防ぐのは、国毎の国の誇り、民族の誇りに依存する所が大きいと考える。台湾、朝鮮半島、日本が中国の何番目かの州になることを否定するものとすれば、このような構図になることを防がねばならない。


上述した中国の戦略の遂行を阻むには、台湾で阻むのが、最適であることは、誰しも容易に理解できる。と同時に中国も台湾奪取に必死になるであろう。

ここで台湾奪取のための中国の戦略はどのようなものになるかを考えてみよう。
(A)中国が台湾に武力を行使する時は、米国が世界の2つの地域で軍事紛争に介入して身動きが取れない時を狙うであろう。

(B)中国が台湾を攻撃する時には、米軍が介入できないような武力の背景をもって対抗してくる可能性がある。
(1)中国は米空母に対する攻撃能力を高めており、海・空による巡航ミサイル攻撃、潜水艦攻撃で、米空母に対抗するだろう。
(2)さらに台湾の対岸の中国本土のミサイル基地で配備数が増え続けている弾道ミサイルも攻撃に参加することになる。
(3)むしろこのように対空母兵器の拡充によって米軍空母などの接近阻止能力を誇示し、米軍の接近を諦めさせようとする試みるにちがいない。

(C)一旦、戦争が始まった場合、中国は米軍に対し、下記のような様々な初期段階の攻撃を行なってくる可能性がある。
(1)サイバー攻撃(通信ネット上のウイルス攻撃など)、電波妨害(jamminng)、衛星破壊による情報・通信システムの破壊
(2)米軍使用の輸送・補給システムへの攻撃
(3)東アジア(西太平洋地域)の、特に日本の港湾、航空拠点(沖縄、横須賀等)の破壊

このような情況を考える時、台湾、日本、米国を含む諸国の危機意識が低すぎるように思える、今、直ちに動かねばならない。そのための具体案を列挙してみる。
(A) 第一に台湾の危機意識が低すぎる。来年の大統領選挙で国民党に政権が移ったらどうなるのか。日米は協力して民進党が当選するように支援せねばならない。
(B)台湾人自身の意識も低きに過ぎる。台湾自身で防衛能力の増強を計る意識の昂揚が必要である。
(C)米海軍および日本の海上自衛隊の装備の改善を計る。
(1)中国の弾道ミサイルから防衛するためのミサイル防衛システム(MDS)の導入。
(2) 高性能巡航ミサイルへの防衛力の向上と対潜能力の向上。
(D)日米同盟の強化(在日米軍基地の機能不全を防ぐため)

今や、慰安婦問題などで、日米間が意思疎通を欠いているような状態では困るのである。上記のような周囲情勢を踏まえ、日本は総力を挙げて、米国と協力し、日米同盟をより強固にせねばならない


なおこの記事は、次の資料 「竜が狙う「米軍接近阻止」 中国空・海軍増強、日米同盟も機能不全 専門家指摘 (http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/46194/)を参照した。

台湾は中国が西太平洋に進出しようとする第一列島線(注)に位置し、自国の安全と利益を護るためにも戦争防止、テロ対策に十分な役割を担わなければならない。

(記事送付先) http://app.blog.livedoor.jp/rikugunkimituhi/tb.cgi/50997941
http://specialnotes.blog77.fc2.com/tb.php/758-7e2ad036

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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
晩秋様
お久しぶりです。当記事へ貴殿の記事【「山口県光市母子殺害事件」=「美しい国を作る方法(3)」】を、トラックバックして頂き有難うございました。貴記事にたいする当方の見解は下記の通りです。
「人権派」という弁護士たちは、死刑廃止を訴えるために、加害者の人権を保護し過ぎ、一方では被害者の感情を無視して、被告に入れ知恵をしている。現段階の裁判は、無期か死刑かの判定の裁判ですから、早々と死刑を宣告した方がよいと思いますね。「20人近い人権派」という名の弁護士たちは、「死刑廃止」の美名を振りかざして売名行為に走る連中です。たった一人の被害者に抵抗する力が無いことを知り尽くした上で、法律という知識を隠れ蓑にした正義感の無い似非弁護士ですね。こういう連中を排除する法律を作るべきだと思います。第一、マスコミがこの現象を非難しないのが不思議でなりません。

東郷 幹夫
2007/07/04 09:13
私の記事「久間事件・戦後の・」(2007/7/6)にトラックバックを頂き、有難う御座いました。
「久間発言」についての東郷様のブログ記事は現在日本の多数のの代表的意見です。私の意見は極めて例外的少数意見ですから、何も異論をぶつけて不愉快な思いをさせる事はない、と考えて、TBを控えてました。
でも、わざわざTBを頂いたので、お返しします。意見の相違はどうでも良い事、大切なのは正直にモノを言う事ですから、別に押し付ける心算ではありません。
二人のピアニスト
2007/07/07 14:06
本記事を読みながら、中国の軍備費の巨大な増強に恐ろしさを感じます。日本の防衛力と、日米同盟を強固にしていく必要性を思いました。中国の「第一次防衛ライン」「第二次防衛ライン」が成功した時、日本は大丈夫でしょうか、心配になりましたね。凄い分析力にも感心しました。
桜草
2007/07/08 07:30
桜草 様
コメントを頂き、有難うございました。中国が、第一次防衛ラインを獲得した時点が、日本が中国圏内に入る寸前であり、第二次防衛ラインが確保された時点では、日本は中国圏内に入ってしまっています。この時点では日本の自衛隊は中国の指揮下に入らざるを得なくなると思います。
第一次防衛ラインが中国に確保され、中国の核攻撃能力が、在日米軍の核抑止力を上回る時が、問題だと思います。現状を放置しておくとそういう事態にならざるを得ないのではないでしょうか。
日本の現状は、中国と米国のどちらを選ぶかの二者択一の状況にあります。
ただ問題なのは、米国が台湾関係法に何処まで忠実であるかです。政権が変わる度に、米国の方針が変わるのは困ります。又、日本の政権や国民の意思も多いに影響する問題です。
東郷 幹夫
2007/07/08 08:57
二人のピアニスト様
コメントを頂き、有難うございました。貴殿の「久間発言」に関する記事をもう一度よく読ませて頂きます。
宜しくお願いいたします。
東郷 幹夫
2007/07/08 09:03

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